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 本コーナーでは、"髭の講師"の澤田が研修で実際に体験し、見聞した事例を、日誌風に纏め報告しています。
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  新たな年を迎えた。新たな年こそ,新型コロナ感染が終息し,普段の生活に世界中が戻ることを誰もが願っている。過去の卯年を回顧すれば,あの2011年は「東日本大震災」に見舞われ、「なでしこジャパンがW杯で優勝」し、1999年は「iモードサービスの開始」、1987年は「国鉄が民営化されJRグループ発足等々があった。それは、卯年は「大きな飛躍・向上の年」とも言われ、さらなる飛躍もあるであろうし、従来からの成果が実を結ぶ年ともいえるのであろうことから、卯年にあやかり飛躍の年となれば幸いと念じる年初でもある。それは,たとえ小さなジャンプであっても、そこには、何か弾む心があって、楽しさをもたらす。頂いた年賀状に、きうき、キドキ、楽い毎日を過ごせますようにと書かれた言葉が目を引いた。そんな,心がはねる活躍の日々の今年としよう。

 ◆抱負が今年の道筋
 それには、想いを創る事である。それは、抱負であり、目標、時には計画でもある。もちろん経営活動には,既に年度方針が掲げられ推進されている事は言うまでもない。従って、ここでは,個々人の日々の活力を取り込む道筋としての範囲である。

 今年も1/3の早朝6:00からの地元経営者との勉強会では、参加者23人が今年の抱負を発表し合った。主な言葉は、「変化の挑戦」「早朝ランニング3000km走破」「健康第一」「新たな仕事に挑戦」「恥を恐れず実行」「小さくとも輝きと活力あるイワシのように、い(いきている)わ(わくわく)し(質の向上)」「自己受容」「感謝の心」「純情」「笑顔馬鹿と敢えて称する」「花の五輪花の街コンクールに挑戦」「日本の歴史の学び直し」「妻の話をしっかり聴く」「仕事の改善」「選挙に当選」「凡事徹底」「2店舗目の新店成功」「丁寧」「食(事)職(業)の充実・・が紹介された。業種、企業規模,役職、トップキャリアの違いがあるが、各自が色紙に書いた言葉を説明し、宣言する姿は実に楽しそうである。

 また、区社会教育学級の初講座では,「誠の心で話す」「ウサギの跳ねる行動力をいかす」「積極的行動」「凡事徹底」「丁寧」「話すこと、聴けることに感謝」「喜んで頂ける食事作り」「青春の心意気」等の言葉を掲げ初スピーチ楽しんだ。

 共通するのは、新たな年の抱負は「昨日の我に 今日の我勝つ」との故美空ひばりの座右の銘にあるように、昨年よりも一回り大きく成長したいと覚悟することにある。それは、新たな,抱負、望みを持つことは、新たな自分磨きも必至条件であるとの確認である。なぜなら、新たな行動は、新たな学びによるもたらされる。だからこそ、学びとは単に,知識吸収にとどまらず,新たな知恵を産み出し、自身の言動を変える事である。それは、昨日の我に勝つ、自身の器を一回り大きくする自分づくりに他ならない。木の新たな年輪造りである。

◆楽しみを持つ3陽の心

 掲げた抱負、望みは,今年の成長の道筋として、取り組む事がなければ,単なる掛け軸に他ならない。そこで、取り組む楽しみのコツはどうするか、

  それは、顧客対応研修のご縁で長年お送りいただいているOショッピングセンタ-発行の月刊紙掲載記事を紹介した3陽の実践である。いかが実践であろうか。確認して診よう。

①いつも笑顔でいる。・・これを陽相といい                 

②大きな声でハキハキ話す・・これを陽言といい

③背筋を伸ばして胸を張って、歩くこと・・これを陽動といいます。

 この三つを実行すると常に気持ちが明るく、プラス思考になります。との奨めである。

 多分に一陽だけでも取り組めば,後の二つの陽は自然と備わって来よう。類して、朗らか、感謝、気軽、自己信頼、元気な「ハイ」、にこにこ、楽しい、やればできる、「やるのは今でしょ。」 こんな言葉を無理でも発して、やがてポジティブな自身に変えてみると良い。この方が浮き浮き感が湧き、ワクワク感は関わる人を明るく安心させる。陽転思考の考えもある。

 不動産ビジネスで伸展するSホームのK社長は運を招くコツは、「自分は運が良いと思うことである」「運の良い人と交流することである」と説いた。それは、やればうまくいくと思い込む事であり、自分の限界を勝手に決めることなく,学ぶ楽しみ、素直に人の力を借りることであると提起された。そして、運のいい人は、総じて,明朗感あり、自己成長を楽しむ,そして人のお役に立つ事のわきまえもあるという。周知のとおり、陽転思考を提唱した松下幸之助翁の「社員採用時、受験者全員に目を閉じていただき、「自分は運が良いと想う人手を挙げて」と問いかけ、手を挙げた人のみ採用したとの実話を学び、実践されている人もあろう。しかし、「そんなこと言ったって・・」という事があれば、

◆でも、だってこの言葉は・・経験則をいかに変えられるか

 確認して診よう。一回り大きくなる楽しみづくりは新たな年輪作りであるから、その為には、ここまでの自分の殻を破ることである。それは、ここまでの経験則に基づき自信あるからこその「自分のやり方に絶対間違いない、自分はここまで十分だ、絶対これで良い」との自分の考え方を破る闘いに他ならない。例えば、いざ取り組むときに「今更やらなくて、十分だ、他にあるはずがない」と、もう一人の自分のささやきに、「いや、自分にはまだまだ可能性を秘めている。だから新たな事に挑戦していく楽しみを加えることだ」と,笑顔で語りかけ、取り組みに一歩踏みだす決断だ。

 また、経験則によるもう一つの闘いは、いざ、やろうとしたときにはいらぬ先読みの悲観論が出やすい。例えば、良く出される「でも,前にやったとき、こうだったから」「だって、こんな事があったんだからやっても・・」と一歩踏み出す決断を鈍らす言葉がある。それは,経験則によるいらぬ先読みの悲観論といえる。経験則は今最高の実践策であるから、新たな取り組みは、経験則+改革が必須であり、変える楽しみであり,それは、「改」は改善という部分的に変えてみるレベルであり、「革」とは革新であり思い切って変えることである。この変えた分だけ年輪が大きくなる。抱負、望みに向けて「できない理由を考える事より,どうしたらできるか考える。自分はやればできる」と一歩踏み出すことである。

◆一歩踏み出す実践の心へ

  ご存じの二宮金次郎の薪を担ぎ、本読む銅像では何を教えているか、学に励み、勤労の大切さを説くとは筆者の見解であったが、「いや一歩前に出た足である」とは、尊徳翁子孫7代目の中桐万里子氏からの学びがあった。つまり、実践の示範の象徴なのだ。だからこそ、多くの経営者が影響を受けた教えなのである。それは、尊徳翁の数々の功績は、実践によって成したまさに知行合一の証明といえる。現在、現実には、その実践の大小云々を問うのでなく、たとえ、抱負、望みの身近な実践も大切との教えである。それは、尊徳翁の言葉に「積小為大」がある。この意味合いは、小を積みて大を為す,つまり、「小さな事をコツコツ積み重ねると、少しずつ大きくなっていくんだなあ・・」と尊徳翁は説いていると中桐氏の解説もあった。

 また、メキシコ五輪マラソン銀メダリストの君原健二氏の言葉に「一つの努力は,薄い紙の厚さしかありません。しかし,重なれば一冊の本となります」がある。まさに僅差、微差も累積すれば大差を生むといわれる言葉のとおりであろう。もちろん、その過程・瞬間には、「あきらめないこの気概」が重要であろう。先のワールドカップサッカーで話題となった三苫選手の1ミリの奇跡もあきらめずにはなった蹴りの執念であった。各種スポーツでの快挙の讃辞の裏付けはまさに、可能性を信じてあきらめずに,執念と形容する一瞬の取り組みがその証といえよう。

◆念じますとは・・あのときにやっておけば・・との悔いを残さないこと

 TVでの僧侶の説法の一説で「「念」という字は,今に心と書く,つまり、今を精一杯生きる事」と説かれた。同感。それは、小生の座右の銘は「一期一会」であり、この時は二度とない,明日ありと思うな,ならば、今できることの最高実践である。よく耳にする言葉に「あのときにやっておけば良かった」と聴くが、それは、自分を粗末にすることである。なぜなら、できる自分を生かさず、それも,最高に実践しなかった証であり、こんどこのような時には、と願いつつも訪れるとは限らない現実の悔いである。ならば、悔い、失敗があったときにはどう捉え,生かしたら良いのだろうか。

◆失敗は心豊かな自分作りです

 工具トップメーカN社の若手社員研修の際、T取締役は自らの失敗哲学を紹介し「失敗は前向きなチャレンジの証、だからこそ、本気で勉強し、その克服を成し、だれよりも力をつけた」と話されました。筆者にとっても、時として「先生もそういうことがあったんですか、ビックリしました」言われるが、過去の失敗の事実は、その後の有り様によって、価値は変えられる。従って、「過去の事実は変えられないが,過去の価値は変えられる」との言葉にもなり得るのである。肝腎なことは、失敗の事実を素直に確認し、次に活かし,新たな発展を創る楽しみとするがよい。また、テレビでの僧侶説法では,「失敗したことは,そのようなことに出くわした人の気持ちが分かる人になる」と説いた。

  思い起こせば、以前、洋画評論家の淀川長治氏の直話で、自身の人を好きになる実践策として「苦労よ来たれ」と話された。それは、苦労しただけ人の心を深く理解出来る人になるからだとの示唆であった。なるほど、「人の気持ちが分かる人」とは、失敗体験を生かし方によって価値化されたのである。亀との競争に負けたウサギも、もう途中で寝入る事はあるまい。跳ぶ卯年、抱負の実現に、失敗も成長の肥やしとして生かす事が良い。

◆年賀状にニコニコし,今年の過去作りを心する

 年賀状の味わいは楽しい。それは、お送りいただいた方々の創作された画、言葉から現状の心持ちを読み取る味わいである。例えば、「皆さんの笑顔が大好き、今年も感謝の気持ちを込めて」とは青果卸業のH氏の笑顔の作画であり、「楽しい事一杯、心弾む1年を過ごせますように」「ほっこりと心和む笑顔の年になりますように」等は経営者からであり、ワクワクの今年への想いが表されて絵入り賀状である。更に手書きの一言も嬉しい。「お互い年を重ねました。もう少し頑張りましょう」「元気でいつまでもご活躍ください。また、お会いできる日を待ちつつ・・」「いつも、情報ありがとうございます。」とは指導先でのご縁続きの方からであり、「あこがれの傘寿、老いてなお、花となる」「四国遍路64回を結願しました」「感謝話法の本(筆者著書)に学んでいます」「仲間感では元気が合い言葉、”若作りしても話題はみな昭和”」・・は年齢の近き人や、指導、支援させて頂く方々からである。一枚一枚ニコニコと味わいながら読み込み、筆者の抱負「感謝の心」を込めての「ありがとうございました。また・・・・。」と声がけに心ワクワクである。同時に、敬愛する創作家 みのわむねひろ師(画家、商品デザイナー、我が国の母子手帳の表紙デザイン・・)から昨年の師走に説かれた「人はそれぞれ、過去があって、今、この立ち位置がある。そして先を見据えることができる。今年はどのような過去を創るかですね・・。それは、実例(体験)、実証、実績の3実です。」の言葉を肝に銘じ、跳ぶ事のワクワク感あふれる抱負、望みの実現による今年の一回り大きな年輪作りへのスタートである。

(令和5年 年始め 研修・講演髭講師 ビジネス教育の(株)HOPE 澤田 良雄筆)

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