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  ホーム>髭講師の研修日誌

 本コーナーでは、"髭の講師"の澤田が研修で実際に体験し、見聞した事例を、日誌風に纏め報告しています。
 これまでの研修日誌はコチラ。 

◆「何時までも笑顔で」の存在を楽しむ研修は楽しい

 熟練社員研修では、技能継承の実践方法の内容が組み入れられます。それは、自ら築いてきた当社の発展に、更なる伸展をさせる貢献力を楽しむ事にあります。先般、日本製鉄(株)八幡地区様のエバースマイル研修を担当しました。この研修は長年継続のお役立てしてきた55才のライン社員対象との研修です。

  何のための研修、それは、「今後も、常に生き活きと、明るく物事を捉えていく笑顔の心で建設的な考えを持っての志事観での活躍で、<さすがの活躍によるさすがの世界一の鉄づくりの現場力づくり>に自分だからこそ貢献できる活躍ぶりを成す・・このお役立てです。なぜなら、熟練者こその一流・一番・そしてオンリーワンの凄さの仕事ができ、加えて、上司また、仕事リーダーとして培った人を生かせる,人を育てるこんな心豊か人格と逞しさを持ち得ています。だからこそ、さらなる強い企業力づくりに貢献できるのです。

  まさに、今日まで当社の発展に貢献し,さらに今後の進展に新たな貢献ができる、こんな働きは実に楽しい。それは、今後の関わる人から「おかげさま」での感謝の言葉を掛けていただく機会であり、自身の生涯の働く条件作りともなります。それは、生涯現役、稼げる人財(いなくては困る人)として、人生100年時代のキーワードに即したエバースマイル(何時までも笑顔で)の人生作りに他なりません。

◆技能継承への貢献の実践の楽しみ

 
当研修では、取り分け、研修の柱立てでは、技能継承への取り組みに着目しました。さて、「技能継承とは、何のため」それは、後を継いでくれる後輩に対して「ありがとう、おかげで自分の磨いたワザ(技能・技術)が生き続けます」との指導する喜びです。それは、絶対安全、高品質、高効率での世界一の製造スキルの繋げです。ですから、熟練者がいたからこそ成していたトラブルの未然防止、トラブル発生時の早急対策、複雑、難易要求への対応がきちんと引き継がれる安心状況を構築することになります。従って、熟練者にとっては、先人から受け継ぎ、自身の尽力により磨き、改善し、蓄積してきた決め手の技術を後輩に託し、脈々と技術が生き続けることは、大変うれしいことです。それは「自身の分身」が生き続けることに他なりません。自分が去った後も目に見えない形で活躍し続けることに他ならないからです。

 だからこそ、この役割を積極的に取り組み、工夫を凝らして指導し、後継者から「おかげさまで教えて頂いたことが身につきました」と感謝される喜びを楽しむことになります。それは、育み合う双方の喜びです。

◆紹介された技能継承への実践例

  今研修でも、現在の実践レポートで取り組み状況を確認し、筆者との対話型講義を踏まえて、今後への活躍の有り様を討議しました。その結果発表で分科会テーマ「後輩への技能継承・若手社員への指導をどう実践するか」の担当グループ発表における提起内容を部分紹介しますと、

*若手社員の仕事に対しての相談や、悩み、不安など積極的に聞き入れながら、育成に繋げていきます。その課程ではいろいろな教え方があり、共に学ぶこともする
*ラインでの故障や品質異常などを、今までの経験を生かした指導をする
*設備管理でのトラブル抑制、小さな変化や違和感の対応技能で、IT化が及ばない面を分身に伝えていく
*若手が挑戦したい事や、不安作業を対話で抽出し、その対応を育成する
*指導したことができたときには、惜しみなく褒める。若い人へは褒めが良い。
*チエックリストや管理表を作成し、同一作業が誰でもできるようマニュアル化する
*わかるまで・できるまで繰り返し、丁寧に指導する
*若手社員の習熟度に応じて教育を計画的に推進する
*若手とベテランとの年齢差があるためコミュニケーションを取りながら着実に技能伝承をする
*測定記録、レポート・マニュアル、保全記録を残し、次世代につなぐ
*現場設備の立ち上げの手順マニュアルが現状の実態と若干違うため、若手社員に修正させ、誰でも間違いなく運転ができるよう技能向上する
*先に向けて、技能検定、国家資格への取得を支援し、社会的に通用する技能者としての育成を計画的にする
 などが発表されました。その継承実践軸は、おおよそ次の5点になります。

①技能の観える化、それは暗黙知を形式知化する取り組みです。

*暗黙知とは、言葉で説明しにくい長年にわたって培ってきたカン・コツの経験則、直感や、洞察に優れた五感のフイリングで講じる職人技です。それは属人化であり、その人のみの持ちうる技能です。

*形式知化とは、言葉などで明らかに示された知識で、客観的に他の人にも共有化できます。それは、標準書、マニュアル知、デジタル知であり、映像、動画として編集されています。

②一方的指導でなく、若手の意見も引き出し、共に継承する気概を生かす

③個別の特性、それは技能レベルであり、理解力であり、性格などを理解し、焦らず、丁寧な指導の施し。その第一歩は教育計画からの取り組みにある。

④IT化の及ばない面をいかに体得させていくか(分身)この肝心な継承に心する

⑤学び続ける自身であること。それは教え方の新たな学び、教える側の新技術への対応スキルおよび知識の学びが不可欠です。

いかがでしょうか。ならば、以上を踏まえた、育み実践はいかようにするか。

◆指導実践3つの方法

 そこで、指導の具体的実践スキルを次の3方法を確認しましょう。それは、

①   山本五十六型指導=ご存じの山本五十六元帥の名言に「やって見せ,言って聞かせて ,させてみて,褒めてやらねば人は動かじ、話し合い、耳を傾け、承認し,任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って,信頼せねば,人は実らず」という言葉を活用した方式です。教え、後を見る、このサイクルを被指導者と共に確認し、一歩づつ確実なる体得を重ねます。

②   ドクター型指導=このストリーは、診て→教え→褒め・または叱り→生かすとし、医師の治療法(診断(問診、触診、聴診、検査,病歴など)→治療すべき病名の判断→治療方法の決定→治療の施し→その後の経過と追治療・・)に学び、最適な指導方法を施す事です。そして、最適な指導を成し、後を診る。それは、指導による変化が,指導目的に合致しているかの精査であり、よければ褒め、不十分ならその点を指摘し,できる力を高める追指導の施しを成せば良いのです。そして、身に付けた新たな能力の最大発揮を、新たな高い活躍機会創出ヘと生かす事です。なぜなら、指導とは、期待事項を成せる人に変えていくことだからです。

③   引き出し型指導=これは、キャアリアレベルに適応した指導法として、本人の潜在能力を引き出し、その能力を生かした活躍へと導く支援指導です。具体的には,訊く(尋ねる)→聴く(こちらの指導内容の想いの整合性を確認)→出された考えが指導する目的に合致している点および、独自性の高い考えを褒め→そして、指導目的の不足部分については指導者からの追加項目とします。これは、自分の考えを認めてくれた喜びと、指導者からのアドバイスは、さすがキャリの凄さだとの信用を得る機会です。

さて、この3方法で共通している極意は「ほめの施し」です。そこで、この褒めについて確認してみよう。

◆育みの褒めは双方の喜びです

 褒める、これは何のため それは双方で成長の喜びを共有することです。なぜなら、誰しも「それは,ダメだこうしろ」といわれるより、「よくできているね。素晴らしい。だから,更にこの技能を学びます。」と認めの段階があっての次の指導は嬉しい。だからこそ、「次も頑張ります!!」と笑顔での取り組みが成されます。それは、褒められたことにより、誰でも持つ、認められたい、成長したい,役割を果たしたいとの承認の欲求の実現だからです。さらに、教えによる共通物差しでの「できた」との自覚から、褒められることを期待する心境への合致だからです。

 一方、指導者にとっては謝念の伝えです。なぜなら、指導事項に対して,受け入れ、理解,納得し、正しく実践してくれた成長の証だからです。従って、認め、労い、感謝の心の伝えとしての褒め心が自然に沸き、褒めの施しになります。それは,その場だけの評価でなく、以前との比較を踏まえ、成長状況を認識して褒めることです。冒頭の五十六の育ての極意に通じます。

1)実践の八つの極意 

  ならば、その具体的実践はいかに成すべきか、褒め上手の極意として、次の8つの心得を提起してみよう。ここは企業活動に限定せずのお役立てとします。

①本人が観てほしい、気がついてほしいとの欲求を察知、その欲求事項に着目してはっきり褒めます。「頑張りようも素晴らしいね」「ここまでできたの、見事。もうすぐ完結ですね」と笑顔の一言の施しです。グータッチこれも良い。

②  いいと思えることが目についたら、すぐに認めの言葉をかけ、それがなぜいいのか端的に説明。その着目点は、話した事、指導した事柄のその後の物事のとらえ方、心持ち、人間性の学びによる言動の変わりようです。まさに心が変われば言動が変わる。話す、指導は何のため、それは、変わる実現に向けた施しです

③  いきなり満点を求めない。小さな成長でもしっかり観ていき、その努力を評価。「頑張ってくれてありがとう。以前からすると、このところが大分良くなってきたね。」などの言葉がけが良い。

④  地味なことでも継続していることに目をかけ、褒めます。
 
当り前のことでもきちんとこなし続けるのは、努力があり、素晴らしいこと。ましてや継続は力なりとの称讃に値します。

⑤くどくならないように褒めます。あれもこれもと褒める大安売りは慎む。褒められた印象が薄れ、おだてととられかねない。

⑥褒め言葉は、単に「良かった」だけではなく、「ありがとう」「ごくろうさま」の感謝の言葉、労いの言葉も効果的に加えると良い。

⑦「さすが」「すばらしい」「すごいですね」「センスが良いね」「みごと!」の言葉も大げさにならないよう心しての活用も効果的。指導者よりも勝っている認めです

⑧本人が努力したにもかかわらず、成果が期待どおりに上がらない場合でも、努力や工夫の良いところは褒めます。また、思わしくなかった結果については、今後どのように進めていくべきか指導。そして「あなたならできます」と今後の成長を期待していることを伝え、激励。ここにも認める心が届きます

2)誰に褒められているかが肝腎

 大事なことは、誰が褒めているか。憧れ、信頼する人に認められ、褒められるから嬉しい。だからこそ「あの人に褒められた」と仲間からの褒めもあり、身近な人にも話す楽しみとなります。
 褒め上手な人は人間味溢れる人です。その特徴は、

①  労いと感謝のこころを持った人間味溢れる人です。それには、相手に温かい関心を線対応で寄せる。線対応とはその時の点対応でなく、継続的に気にかけ,その変化の良さを感受することです。

②  また、長所を見つけることのできる人です。その為には,相手の話しを聴く、
 人柄を理解する姿勢と更に、短所を長所に返還する包容力です。「短所も見方を変えれば長所なり」そこには信用し,期待を寄せる人間愛があります。それでなければ「ダメな人,しようがない人」と勝手なレッテルを貼り、良さの発見は難しいでしょう。

③  異見にも聴き上手な人です
  特に、異見(自分と異なる考え方)を話しているときでも、先ずは受け入れていく聴き手です。これは,相手の考え方を認め、自分にない良さとしての褒め心でもあります。だからこそ「なるほど」「そのような考え方もよいですね」との言葉が自然に出されて相手の喜びを創り出します。

3)是々非々での生かし方が大事です
  もちろん、相手を軽んじての嘘、単なるお世辞などは論外。時には,きちんと叱り、その変わりようを認め、褒めることです。そこには、指導内容を共通の物差しとした是々非々の踏まえがあります。

 「褒めは、相手の心をうきうきとし、学ぶ楽しさ、活力を沸き立たせる力があります。同時に指導した事柄の実現に感謝の施しであり、「あのときに褒めていただいたことが・・」と褒めた事への感謝の言葉は,褒めた人の嬉しさにもなります。褒め育みは双方に喜びをもたらします。

  ふと自分に語りかけました。何のための研修講師 それは、「お役に立てた喜びと受講者からの学びによる自己磨きなり。将に育みの双方の喜びあり・・。

         (2026年10月 研修・講演髭講師  澤田 良雄筆)

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