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 本コーナーでは、"髭の講師"の澤田が研修で実際に体験し、見聞した事例を、日誌風に纏め報告しています。
 これまでの研修日誌はコチラ。 

◆新たな年の想い・そこには大谷選手からの学びがある

 
新たな年。昇り竜の如く発展を期しての初動であろう。従って初会合、初研修では当然その期している抱負を、挨拶や発表として紹介する事も多い。今年のその言葉の特徴には、現在でも話題の大谷翔平選手に学ぶ意図があるように察する。それは大谷選手がチームメンバーに呼びかけた「憧れはやめましょう。」の言葉であり、「あなたも既に憧れられる力を持った人です。ですから憧れられる人になりましょう」とのエールでもあると理解してのことである。ならば、憧れの条件とはどんなことだろうか。それは大谷選手の活躍や言動から学ぶ憧れの条件を導き出してみると

1.専門力が豊かであるから実績を示せる人
2.魅力的人間味で人を寄せ付ける人
3.人の心に伝わる話す力を持ちうる人

 の三点といえる。だからこそ、「あの人に訊いてみよう、頼んでみよう、あの人だからついていく」との信頼感を持って、「自分もなりたい、憧れの人」なのである。その具現化される条件は、組織活動での立ち位置、役割により果たすべき実践は様々だが、いかに貢献できるかに着目する事が肝心である。なぜなら、具現化された実践結果の貢献力が周囲が認める力として、憧れ感の喚起を自然に促すからである。

◆実現へのストーリーを確認にしてみる

 ならば、期した想い(ビジョン・心得・目標)を実現するにはどうする。それは、新たな力をつけることに他ならない。
周知の如く大谷選手は花巻東高校時にマンダラチャート(81マスで構成される目標構成ツール、中心に達成したい目標を記入し、周囲の8マスには、その目標を達成するために必要なアイデアや要素を記入する様式)の中心には「ドラ18球団」(ドラフト会議で一位指名が8球団ありとの意味)と書き、その周囲の8マスには、体作り・コントロール・キレ・スピード・変化球・運・人間性・メンタルと記した。そして、具体的実践策として、例えば、「スピード」では、体感強化→スピード160km→肩周りの強化、「運」では、ゴミ拾い→運→応援される人間になると具現化されている。正に昨今の賞賛の話題はその実現の実りとして、前記した憧れの3条件の一端といえよう。

 この事は、企業活動でも共通する事は多い。それは、初心・今年の想いなど節目時に自身の取り組みの想いを掲げ、気構えをきちんと創り、その実現に向けた実践は楽しい。それは、例え、難しい事があっても、なんとか乗り越えようとの心意気での新たな学びで、その乗り越え方を見つけ出し、想いの実現に向けて継続し、成就している。

◆学ぶ→新たな知恵を生み出す

 この新たな想いによる活躍の楽しみの過程には、本気で自己能力を高める絶好の機会がある。それは、難儀にあえて挑むからこそ、出来ない自分の枠から、出来る自分になり得る可能性を信じて研鑽することが必須条件だからである。その心持ちは、「自分にはできる可能性を持っている。現在の強みは、一朝一夕にできた事でなく、時にはゼロからの取り組みであった。その第一歩が新たな学びであった」と確認することがよい。案外「玉(原石)磨かざれば、光なし」であるから、自らの可能性を粗末にせず、「ポジテイブ思考・「多面的思考」で自己成長を愉しんでいくことも楽しい。

 それは、現在の強みは、これまでの経験則に裏打ちされた最高の方法、だからこそ、新たな想いの実現に向けてはその方法変えていく、また新たな方法を産み出す取り組みが不可欠なのであるから、新たな学びを活かして、経験則+変える力で克服すれば良い。その学びの実践策は、人に訊く、調べる、本を読む、学び直し、時には、旅する、試してみることや、新たな団体、サークル活動への参加も楽しい。そこからの学びは、新たな変える知恵を産み出す源泉であり、専門力を磨き、人間力を磨き、伝える話の効力を高めるからである。その証が想いの実現の実りであり、この実現は、所属組織への貢献としてだけでは実は、「自身の売れる決め手を持ったプロとしての稼ぎ出す力」を蓄えることに他ならない。それは、稼げる人になる憧れなのである。

◆育む楽しみ

 この育つ楽しみを、支援し、環境を整える育む楽しみが企業・上司の人材育成である。それは、稼ぎ出す力を高める社員力は、企業の新たな強み作りであり、選ばれ続ける企業継続を実現する人的財産なのだ。「企業は人なり」との所以はここにある。

 だからこそ、トップ・幹部からの新年(年度)には抱負が提起され、みなさんの協力を頂きたいとの願いが述べられる。そこには、新たな力を蓄え、挑戦して欲しいとの依頼事項が含まれ、だからこそ、人材育成にも注力していくと話される。従って、社員としての新たな年への想い、そのための学びはどうするかのストリーが構築されるのである。ここに、社員自らの学ぶ楽しみと、企業が育む楽しみが合体され、その実践の実りが、憧れの社員、憧れの企業としての認知を向上させることは言うまでも無い。

◆奇跡は必然の結果・それは鍛錬の賜である

 この、育つ楽しみ、育てる楽しみの結実の証として、昨今の出来事で学んだ一件は「継続育成による社員力による相互支援のすごさは奇跡生む。」との実である。周知のとおり、それは、年初の羽田空港で起きた衝突・炎上事故で(尊い命が5人無くなりましたが)乗客全員(376人)無事救出されたこの乗組員の見事な対応を表現してみた筆者の言葉である。それは、報道でこの事実を知り即、知友の人元CAのYさんに「見事な対応で全員無事。良かった。Yさんの育てた後輩の活躍ぶりですね。きちんとした訓練の賜が功を奏した事実に拍手です」。とメールを送信した。

 早速返信が届いた。「地震、そして航空事故と本当に驚愕しました。全員脱出は奇跡的です。でも、ただの奇跡でなく、1985年の123便事故の十字架を背負い、過酷な訓練を実施し続けてきた社員の涙と汗が奇跡を導いたのだと確信します。涙涙。」と記されていました。Yさんは現役時にチーフCAとして活躍し、そして、指導員として後輩の育成に尽力してきた人である。

 「まさか」この事態は、いつ発生するか予測が難しいとか想定外との捉え方もあろうが、その予測・想定の質、如何が問われる。そこには、厳しい想いを設定した条件作り、その事態発生の未然予防策を確かな実践で施す育みを重ね、事故発生なし、もしも、まさかの事態発生時には、最適な対応策を完璧に施す能力を要することが不可欠なことは周知のことである。それは、個人であり、集団での一体となった実践力に他ならない。その見事さは、育み続ける鍛錬の賜である。

 従って、奇跡とはふってわいた現実でなく、最高実践を習慣化された能力に基づく必然的な結果がもたらす現実なのともいえる。そこには、「なぜこれをする、なぜこれを学ぶ」「なぜここまでする」この想い共有した、学ぶ楽しみ、育む学び合いの強い絆が生きているのである。

 先日。県内企業からの参加者による後継者倫理塾で話し方教室を担当した。25年継続してのお役立てである。今回のテーマは「憧れの後継者(トップ幹部)の話力」とし、当初に記した憧れの条件を確認し、各自のプレゼンをVTR活用しての演習を施した。後継者として先代からの安心と、社員からの信頼得るこの想い実現する話力の磨き合いは、学び心と小生の育てる楽しみが合体して大いなる実効を生む研修となった。

 新たな想い。この実現に向けて歩み出した昨今。その実現は、継続は智可楽なり(継続は力なり)。それは、思わぬ事態に遭遇したときには、そのときこそ、学ぶ事により困難を切り開く智恵を産み、新たな可能性を見出し、達成への楽しむ心持ちとなる。と意味づけしている。

 今年も、憧れの人に向けた新たな想いの実現に、学ぶ楽しさと、育む楽しさの合体へのお役立てを楽しむことが筆者の想いである。

(2024年1月  研修・講演髭講師 澤田 良雄筆)

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