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◆積小為大、金次郎像の教えは足元にある

 「積小為大」この言葉は、先日の地元経営者の学びの仲間で主催したセミナー講師中桐万里子氏(二宮尊徳7代目子孫・京都大学博士)が説かれた言葉である。それは単にコツコツやることが大切だというだけでなく、「大事をなさんと欲するものは小事を務むべし」との意味合いがある。良く引用される言葉に「塵も積もれば山となる」「千里の道も一歩から」等もあるし、メキシコオリンピックマラソン銀メダリストの君原健二氏は「例え紙一枚の厚味に過ぎない小さな努力でも重なればやがて一冊の本となる。」と説く。折良く、中桐氏から二宮尊徳翁の導きを伺う機会を得て学んだ実践のありようについて着目してみた。まず、

 ●金次郎の銅像の教えはどんなこと

  二宮金次郎の像を観たことがありますか。本を読み(学習の大切さ)、薪を背負う(勤労の大切さ)を教える子供の姿と大方の人はいいます。中桐氏は解説します。「貧乏で,やりたくても我慢して勤勉実直、質素倹約の大事さの教えと大概の人は考えています。そうではないのです。もっとも大事なことは一歩前に足が出ていること事なんです。行動を起こすことなのです。そう二宮家では語り継がれてきています」 生家は比較的裕福であったが、大暴風にが襲い土石流が所有地の耕地を埋め尽くし、そのため貧困の辛苦があった。どう回復するか、味わった屈辱感をバネに以後、農作業に精を出し、夜はむさぼるよう本を読み、灯り用の油を荒れ地でアブラナを育てたという。この貧困から抜け出す金銭を得る事への学門にいそしみ,試し、実践を重ねた体験が、後世に通用するビジネス感覚、前向きで積極的事業家精神を育んでいたのである。

 ●610余の群落を再建した「再建の神様」

 こうして「小を積んで大と為す」の努力を積み重ね、家を再建した。この実力はやがて、農民から藩の任となり、610余の郡村落の大飢饉、財政難から多くの人を救い、立て直し「再建の神様」と称される功績を残しました。ちなみに中桐氏の紹介する壮年の銅像に観る(写真)尊徳翁は身長183センチ、体重90kg,いかつい顔、太い眉毛に胸の厚いエネルギッシュな人であった。到底みすぼらしい金次郎像ではない。そして,禁欲主義者でもないという。たっぷり食べて,たっぷり働く事を推奨したとのことです。

 読者諸氏の企業の姿もこの凜々しい尊徳翁に類している事であろう。更なる進化させていくべき目標に向けた一歩前に出る実践はいかがであろうか。

◆経営計画をキックオフ、,即実践に向けた研修会の実施

 先日、O社の社員研修に出講した。O社は温水用水中ポンプや海水用オールステンレスポンプメーカーとして、製品開発、製造、販売、保守と一貫とした業務展開の100周年企業である。50人規模の企業でありながらも業界での存在は見事。O社は本年も経営計画書を全社員と共にキックオフした。方針達成への人財育成に関する事項には、小生も長年関わってきた。中小企業だからこそ、一隅を照らす存在感の強さを高め続けて行く事への支援指導は楽しい。今年度早速取り組んだテーマは、「コミュニケーションの円滑化」それは方針に掲げた展開は、全体最適の総合力を高める事。その必須条件はコミュニケーションの密度が高いことである。そして具体的実践は報連相。案外当たり前のことであるが故に「解っているだろう,らしい、だろう」での無精が多い事も事実と担当U部長の示唆。

 報連相の3原則 ①事実を正確に ②わかりやすく ③迅速に その実践スキルをプレゼンテーションの演習も折り込み支援した。結びは研修での気づき事項と今後への実践の発表とした。日常の活躍ぶりの自信ある押し出しと、今研修での捉えた更なる向上する実践ヒントを掴み、新たな活力を共有できた研修でした。

◆実践のヒントは「小さな場所に眠っている」その場所とは

 ●当たり前の事を観る

 報連相。当たり前の事・・中桐氏は実践のそのヒントは「小さな場所に眠っています。その場所とは慣れきっている、また当たり前と思っているこの現実(場所)です。今一度、しっかり観る(気にかける、なぜ,どうしてそうなっているか)事によって、その過程(ドラマ)が想像でき、ならば更に、こう活かそうとのヒントを掴み出せます。」と説いた。学ぶ事は現状を確認し、新たな変えるヒントを掴み、,試し、変わる事である。まさに新たな実践に一歩踏み出す足である。中桐氏はこの一歩の踏み出しを「幸せのスタート」と名付けられた。

◆実践の判断は論語と算盤

 ところで実践。その事は闇雲に取り組むわけではない。まして,自分さえ良ければ良いとか,儲ければ良いということではありません。その判断の軸は何か。新札の人物画に選ばれた渋沢栄一の説いた経営哲学に「論語と算盤」(利潤と道徳を調和させること)がある事は周知の事です。尊徳翁の言葉には「道徳を忘れた経済は罪悪である。経済を忘れた道徳は寝言である」との言葉がある。そこには、その生い立ちと共に培われた「実務能力」と、遙か遠く、大きく、そして強く見据えた「お役に立つ心」があったと伺える。だからこそ、幾多の困難にあっても、持ち前の熱心さと、智恵と、粘りで這い上がり、610あまりの村の暮らしの苦境を救い、立て直した人なのであろう。だからこそ、古今多くの企業人達が心酔し実践してきた。渋沢栄一は尊徳翁の実践力に心酔した一人と言われます。とりわけ報徳の教えに基づく実践の導きに影響を受けたようです。それは,次の4つの実践の筋です。至誠=まごころ(誠)を尽くすこと。これが実践の第1。勤労=物事をよく観察して,社会に役立つ行動を実践する事。分度=置かれた状況、立場をわきまえそれぞれにふさわしい生活の必要。推醸=分度で残った剰余を将来に向けて貯める(自譲)他人、社会のために譲る(他譲)との教えである。
 
 渋沢栄一はこの4つの実践を4つの美徳と捉え、道徳と経済の調和が大切と論じ後世の経済・産業人に広く伝えた人であると紹介されている。

 ●「たらいの水」の例話

 令和の新しい時代、この教えを再認識することが必要と強く想った。中桐氏は「今があるのはどれだけ多くの人、自然、道具・・の思いを受けてきたのだろうか、と時には見詰め、おかげさま、ありがとうの感謝を成す事は当然です。ならばその報いに応えた先手の恩返しが必要です。」と説きます。この事は報徳の教えに「たらいの水」の例話があリます。「欲を起こして水を自分の方にかきよせると、向こうににげる。人のためにと向こうにおしやれば,わが方にかえる。金銭も、物質も、人の幸福も叉同じ事である」((一社)倫理研究所万人幸福の栞引用)との内容です。ふと思いつくのは京セラ稲盛名誉会長の言葉の「利他主義」である。稲盛氏も尊徳翁の実践からも学んだ人だともいわれる。

◆実践。実に自己との戦いである

 しかしながら,実践を進化させつつ積み重ねていく事は容易ではあるまい。「頑張れば報われる事は必ずしもある事ではない」「がんばれば報われる。尊徳翁はそこには打算が隠れていると説きました」と中桐氏は紹介する。見返りを求めず素直に実践する。失敗があるから新たな実践の智恵を生み出す機会。失敗、苦労は人間性の磨きと,人への理解、思いやりを深耕させる=そこには徳を積むとの表現もある。実践。実に自己との戦いだ。事を為し、語り継がれる人は本物の実践者であろう。

 
学び合う仲間のO氏の幼稚園の園庭には金次郎の石像がある。中桐氏のセミナーを聴講し懇談した帰路スマホに撮った。今、金次郎の足元を拡大しつつ、自身の実践力を診断している。あの時にやっておけば良かった。あの時にこうすれば良かった。あの時の一生懸命さは一方的すぎた・・。ならばこうする・・。 さて実践は・・・・。経営計画が実践の累積により実績となります。第一歩を踏み出すこの時期お役立てば幸いである。 


人材育成(研修・講演今年度もお役に立って参ります。

     〇〇〇髭講師の最近の主な出講メモ***

〇福祉法人マネジメント研修 

 
 道内社会福祉法人こども園 園長候補者対象。現場実力に経営・管理力を習得し、次世代の園長として活躍の能力形成。担当理事と共に創り上げた内容で、トップの期待講話から経営の理解、組織力をいかしての実績形成のマネジメント・リーダーシップを確認し、必要スキルの実践を進めた。受講者との一体感を高め,今後の活躍の方向性、目標を設定し,以後の活躍のフオローとした。

〇経済団体新任管理者研修

 例年出講するF県経営者協会主催セミナー。会員各社からの参加者だからこその利点を活かして、企業PR、活躍情報,今後の相互支援の人脈形成など、各所に織り込んだ。新任管理者に選ばれた期待に応えたさすがの活躍法を講義演習で進めた。

〇自動ドアートップメーカ管理職パワーアップ研修

 業界のトップメーカとしての継続的伸展を期し、方針管理をより精度を高めた企業活動推進する管理職クラスの研修。経営参画、強さをより強くする戦略視点、組織力活用のマネジメント、リーダーシップの確認し,今後の手腕発揮の楽しみを共有化した。トップ幹部も同席しての進めで一体感ある研修となった。フオローアップ研修でより実践スキルアップ向上に繋げる企画。

〇トップのスピーチ力向上セミナー

 経営者の学び会う会での研修。単純明快なスピーチ力のテーマでその基本とお題拝借1分間演習を組み合わせての密度高い研修。日常の診断と緊張感ある研修で掴むヒントは貴重。2つの会への出講。

〇ポンプメーカー中堅リーダー研修

 年度経営計画発表後の関連研修。本社、支店社員の対象者研修。日頃の活躍ぶりに自信を持ち今後の活躍に更に活躍を内発できた。トップ、担当部長と共に進めた対象者への期待を直接授ける機会ともなった。

〇工具類トップメーカ新人導入総括研修

 連休前2日間。入社後の1っカ月研修の集大成のいちづけた研修。長年携わってきた研修。担当部門との連携でつくりあげていく密度の高い効果的研修。G編成による新製品提案発表は開発関係取締役はじめ管理者らの採点からませた見事な内容である。半年後のフオローを組み込み、配属後の実践目標設定による指導者とのリンクで実践の推進。
             
                  ・・・・・・です。

    ◎◎お役立て研修企画例です。共に創り上げ実効を生み出しましょう◎◎◎

◎新任役職者の研修をお手伝いします。
   管理者・リーダー・リーダーシップ・役職定年者のモチベーション
 

  ◎社員クラスの研修 今こそ大事です(中途採用含む)
   
 新人フローアップ・若手社員・中堅社員・

 
◎活躍の基本スキル向上研修をお手伝いします
   
・コミュニケーションスキルアップ ・単純明快な話力アップ
   ・正しく伝える説明力  ・協力を得る折衝力実践研修
  
・指導力スキルアップ・


●講演1~2H もお引き受けしています

(令和元年6月 研修・講演鬚講師 澤田 良雄筆)

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