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 本コーナーでは、"髭の講師"の澤田が研修で実際に体験し、見聞した事例を、日誌風に纏め報告しています。
 これまでの研修日誌はコチラ。 
私でも話せた、照れた笑顔が嬉しい

 先日、40年継続している政令市の職員(技能員)研修に出講しました。一般事務職と違い、調理人、道路補修、運転、学校校務員など現場第一線で活躍する職員です。日頃、座り続ける、話す、書くなどの業務は少なく、技術を駆使して、住民サービスを提供します。従って、活躍ぶりの情報交換では、「忙しい中でも決して手を抜かない、清潔、衛生、異物混入アレルギーに留意し、絶対に間違えない配膳をします」(調理)「子供(学校生徒)に花に関心持って貰いたい、赤いひまわりの種を購入し、花壇を育ててきました」「草刈りは重要です、一回りするともう伸びています。又刈ります」「校内の壁紙を貼り替えました。綺麗ですね。との声が嬉しい」(校務)などが紹介されます。この活躍ぶりに住民からは、「美味しかったです」と子供からの弾む言葉、「心配なく、躓かずに歩けます」(道路補修)「校庭がいつも綺麗ですね。花も綺麗です」と教員、保護者からの感謝が活躍の喜びと情報提供されます。その表情は「地域の方にお役に立ちたい」との職業観を見事に成しているとの誇りが映ります。

 研修方法も工夫します。例えば、対話型講義、個別演習、グループワークを組み合わせ、楽しめ、適度の緊張が最適に施します。ですから、終了時の「他署の職員との活躍ぶりから刺激を受け、また縁ができたこと、今後に生かします」「先生の熱意と親和感が楽しく学び合えました」との受講者からの言葉がけお役に立てた実感です。そして、担当者からの「受講者の変化に気がつきました。出だしでは,引いていた感じが進むにつれて表情、反応に気力が高まって来ました。今後の活躍に必ず生かしていくと思われます」と握手を交わし、「ご一緒に創り上げてきた今研修でした。良きパートナーシップに感謝です」とグータッチです。

 直後、受講者から声がかかりました。「先生、私は、話す事が苦手で臆病でした。ですから、今回の一分間のお題拝借スピーチ演習の時には逃げ出したい気持ちでした。しかし、仲間がなれないながらも、照れながらもなんとか話している姿に刺激されて、もしかしたら・・と思い切って取り組んでみました。「話せたんです」時間は短かったし、話の内容もだめだと思いますが、先生の示された話の手順に従ってやれました。話せたんです。できたのです。自分も話せるのだと自信が生まれました。ありがとうございました。」と弾む言葉での感謝が届けられました。「内田さん、それは、以前から潜在能力としてあったんです。今回は、それを粗末にせず出せたのです。今後も、ご自身の考を届ける楽しみとして話していきましょう」とグータッチでエールを送りました。

 受講者は中堅技能員として昇級し、今後の活躍のあり様の学び合いです。従って、当市の人材育成基本方策に示された「任され、他の人の協力を得て、後輩指導する」の活躍期待に基づき創り上げた研修です。従って、日常、関わる人から、「どうしたらよいですか」「あなたはどう考えますか」と問われることも多い。ならば、単純明確に「こうします。これお願いします(主張)なぜかといえば(理由付け)に話すスキルが不可欠です。そのスキルアップの支援指導の施しが「お題拝借一分間プレゼンテーション」の演習の取り入れです。ですから、自ら持ちうる話せる力を、どう筋道を立て、わかって頂く工夫をどうするか、そして感じよく聴いて頂くか「やってみたら思いのほかできた」この自己肯定感を体感頂く支援なのです。内田さんも昇級され新たな期待に応えた活躍を楽しまれることでしょう。

◆「吹っ切る」この脱皮で0社長は、話すことへの興味が芽生えた

 次に紹介しますのは、小企業トップのO社長の事例です。

●会場一番乗りは実習逃れのためでした

 O社長は元来職人肌の人で、人付き合いもいい人なのですが、話すことだけは大の苦手な人でした。いつも話す機会は敬遠していたの筆者が講師を担当した「経営者・管理者の話し方教室」を受講されました。受講生は、経営者、管理者として責任のある立場の人が並びます。O社長は教室には一番乗りして、何故か最後列に席を取ります。
 しかし、講義が終わり、各自のスピーチの実習の時間になると、O社長の姿は会場から消えています。

●逃げられずのスピーチで拍手を受ける

 しかし、講座の最終日の受講感想スピーチだけは逃げられません。受講仲間に促されて立ち上がったO社長でしたが、明らかに緊張していること解ります。受講生全員から拍手が送られました。ぎこちない挨拶。会社名と氏名を名乗ると、そこで話は途切れました。23秒の沈黙の後、「これからも頑張ります」と精一杯のひと言を告げて、深々とお辞儀をして、着席しました。しかし、O社長に対して受講生仲間からは、温かい拍手が送られました。

●「やってみよう」この吹っ切りがよい

 そんないい雰囲気の中で、筆者が施した指導は「Oさんが、やってみようと決断して、実習に取り組まれことは、素晴らしいことです。この吹っ切りが話すことの上達の第一歩です。途中で止まりました。それでも何とか話し続けようとして、23秒沈黙がありました。その間、皆さんの視線を浴びるのは厳しいものがあります。黙って、この場から退散するという選択もあったかもしれません。しかし、そうはされなかった。「よし、思い切ってやってみろ」と吹っ切っての決断が、ひと言結んで終えたのです。ここに大きな価値があります。」とO社長の取り組み姿勢を分析して、称賛の言葉を送りました。
 以後、交流を深め、O社長のやむなき社内外のスピーチへの支援指導及び、O社長の企業内研修を担当を重ねました。

●110名の会の会長となり150人の前にしての挨拶

 時を経て、O社長は、地元の経営者の学び会、倫理法人会(110名)の会長に推挙され、毎週会長挨拶をされました。もちろん最初は3分の持ち時間でも30秒程度でしたが、やがて2分、3分と時間も延び、話す表情にもゆとりが見えてきました。仲間からの支援も含め、筆者もその都度、褒めとアドバイスを施しました。圧巻は会の周年行事でのホテルで150人臨席の会場で会長挨拶を、何とか成し遂げたことです。その姿は実習時になると消えていたOさんではありません。

 いかがでしょうか。どなたも話せる能力を持っています。「吹っ切れる」という言葉があります。最初は、話すのが苦手という意識と、うまく話したいとの思いの間で葛藤があります。その時、ひと言でも話す実行の一歩を踏み出すことで、吹っ切れる瞬間があります。

◆24才彼からの便りに、話した感動のお役に立て

更に紹介する事例は、現在アメリカ留学している若人の体験です。

●Hさんからメールが届く

○アメリ留学直前

 「いよいよ来週から留学となります。これまでふり返ってみますと澤田先生の話の特訓が私にとって大きな分岐点であったと実感しています。あのとき、自分から逃げずに、先生のお力を借りてチャレンジしたことは現在の私を形作っていると申しても過言でありません。本当にありがとうございました。」 

○アメリからのメールに拍手

 「今週で学校が一通り終わり、休みに入るのですが、最終日に生徒、先生の前でスピーチを任されることになりました。任された事を誇りに思い、精一杯努めたいと思います。このように考える事ができるようになったのも、去る年の先生のご指導のおかげです。ありがとうございます。。又来月にスピーチの詳細はご報告させて頂きます
                             2025.8.ボストンより

●指導体験記

 改めて、Hさんとの取り組み体験を紹介しますと、

”2年前、Hさんから連絡が入りました。それは、「500人の前で主張発表をします。しかし人前で話すことが苦手なのです。ご指導頂けませんか」との声がけです。喜んで対応しました。Hさんは筆者の研修企業の敬愛する経営者のご子息でもあり、日曜日早朝の駅周辺クリーン作戦の奉仕仲間の学生でもありました。早速、訴求内容をお聞きすると「小中高時代、から最近まで、話しが苦手、失敗からのトラウマから、人前に出ることを避けていた。あるとき、所属団体の新たな役割の依頼に、父に相談したら「やる前から失敗のこと考えても仕方ない、お前ならば必ずできる」と温かく励ましの言葉で諭されました。

 ですから、依頼役を引き受け、頑張りました。しかし、ここでも話す事の失敗からのスタートでした。でも、あるときなぜかあがらず挨拶が出来ました。「もしかしたら、自分も話ができるかもしれん」とこの体験からふと思いました。

 そこで、今回の発表(8分間・500人の前)を引き受けました。 しかし、自信がありません。

 掲げた発表テーマは「本当の失敗は挑戦しない事」と決定していました。ならばと、指導支援は、持ち得る話せる可能性の自身であるとの確認と、失敗するかも知れないとの心情の殻を取り払う事に着目しました。スピーチ演習、即コメント、再度修正(原稿・話ぶり)スピーチそして、ビデオ撮影による自己診断による自己改善の確認を重ねました。

 指導支援が進み、やがて、「話す事への楽しさがあります」。との彼の言葉に「いける」と確信し、「当日は楽しもう」とエールを送り、当日会場で聴講しました。

 「挑戦しての失敗は失敗ではない。挑戦しない事が本当の失敗なのだ。これまで人前でしゃべることを憂いていた私もこのように大勢の前で喋れているのです。誰だって失敗することはあります。しかし、この失敗を次にどう生かすか。この事を自分自身に言い聞かせ、これからも挑み続けます」と発表を結んだ。

 見事!素敵な発表であった。聴衆からの大きな拍手が余韻が残るほど送られた。筆者はなぜか感動の涙が頬を伝わった。聴講していた母親さんとお目にかかかり「こんなに立派に話ができた。夢のようです。良かった。」と言葉を交わしました。”

 まさに、志を実現させるには自身の持ちうる能力を粗末にしないで最高実践を重ねるには、思い切って取り組む挑みの取り組みも不可欠です。そこには、一か八かの取り組みはありません。失敗を恐れない気概と、新たな学びによる可能策を生み出し、思い切って試していく。それでもかなわぬ事態が失敗として起こりうるのが現実です。肝腎なことはそこから可能な限りの原因を追及し真因を突き止め、変え方の質を高めていくことです。

 話力を磨くこの現実も同様です。その後Hさんは、若者の活動団体で、リーダー的役割も積極的に引き受け、逞しさを増した成長ぶりです。今年5月からアメリカに留学し、さらなる新たな事への挑戦を試み学びを楽しんでいます。

◆人生100年時代、話力は、自身を生かし貢献できる基本スキルなのです

●話す事はお役だての実践不可欠な伝えるパワーです。

 さて、話すとは、関わる人に自身の持ちうる宝物を提供し、お役だてする事です。宝物とは、ご自身の持ちうるパワーです。それは、知識であり、考えであり、技術であり、身体力であり、人間味です。ですから、その持ちうるパワーをお役立てする際、それは、何を、どうする、そこから、あなたにとって何を喜びとして得られるか・・と話すことで実現します。

 従って,お役に立てに,話せる機会に、お聴き頂き、そして、理解し,納得して実践して頂けた事による喜びづくりなのです。だからこそ、「あのときにお話しいただきありがとうございました。おかげさまで現在はこのように良き状況となりました。ありがとうございました」との感謝の言葉をいただけることです。 如何でしょうか、折角お役立ていただく機会があっても「あのときに話せば良かった。あのときに一言かければ良かった」また、「ひと言お訊きすれば良かった」と悔いを残すことがあれば、それは自身を粗末にしていることに他なりません。なぜなら、「ありがとうございました」と感謝の言葉が交わされる宝物を自身は潜在的に持ち合わせているのに生かし得なかったからです。

●人生100年時代、生涯現役で楽しめるのは話せる・聴ける人です

 先日大手製鉄所協力企業会でのベテラン層研修を担当しました。55才の現在から生涯「是非お手伝いください」とのお声がけ頂く現役の存在は、現在の方々に貸しのできること、それは「おかげさま」と感謝される貢献実績を重ねることと確認しました。その実践には、技術継承の指導、キャリアが生きた提案などがあり、その伝えるスキルが話力であり、相談応答には傾聴力と説きました。

確認してみましょう。人生100年時代の職業人生は、新人時には決め手の技術の基本を学び取る話す、訊く、聴く実践であり、リーダークラスでは、人の協力を得て実績を形成する発信、指導、協力依頼、説得、発言力の話力、聴解力であり、ベテラン層になればキャリア豊かな専門力、人間力による施しの話力、そして、今後、起業するなら、強力なサポーターづくり、損得の交渉力が不可欠です。そして、社会生活、家庭での円滑な施しには、ひと言、快話、教える楽しみの話し方が問われます。従って、生涯勉強と説くそれは、専門力、見識の豊かさの向上に限ることなく、お役に立てる話力磨きが肝心なのです。

 筆者は、長年、社員研修で各層の立ち位置に必須の最適な話力学習を施してきました。持論、演習指導の施しです。又、自己啓発的話し方教室、社会教育での「心豊かに生きる話し方」講演を継続してきました。「お陰で多少は話ができるようになりました」「仕事が楽しくなりました」「実績を造りげてきました」「対人関係が良くなりました」「部下が育ちました」「夫婦関係はいいですよ」「今日も行く、今日も用事があります」・・・こんな言葉の交わし合いは共生し合える喜びです。正に話せる自覚、自信は活躍ぶりを高揚させます。

  (2025年8月 研修・講演髭講師 澤田 良雄筆)

    *****髭講師のお役だ当てです・・・・・

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