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◆引き出しの施しで空気を創る

 実力型社員ランクアップ研修を実施した。地元企業の入社3~5年社員で選ばれての受講者である、業種様々であり、企業間のなんらかの協力関係があるものの、本人同士は初顔合わせである。開始前の空気は静か、姿勢を正して始まりを待つ。空気が涼しい。小生が声を掛ける「O社長と昨日会いましたよ。Hさん(受講者)を宜しくといわれています。」Hさんの表情にほっとした安らぎが浮かぶ。「T社長は元気ですか。禁煙運動は継続していますか」と別の受講者に声かける。「はい、ほとんどの社員が吸わなくなりました」場の空気が少しずつ和らぐ。研修がスタート。受講者に問いかけながら説くべく事項との結び付けを掴む。あらかじめ得ている各社の情報を話題に、各自の現実と向かい合わせていく。「わかっている、できる、じゃ最高実践していますか。第一線社員は実際に製品を作りこむ人。その実践力が製品の善し悪しを決める。」「第一線社員はお客様と直にやり取りする。だからその活躍ぶりは会社の評判を決定させる。」「ましてや、新人としての活躍で信用を得て、一人前の太鼓判での信頼を得、担当者として任され、責任を持っての仕事の遂行者です。他社例を紹介しましょう。」

運送会社N社では運転手の挨拶と笑顔で評判を高め今や地域1の運送企業に土木関係E社では礼儀正しさときちんとした服装の徹底で信用を得て見事に繁栄黒酢メーカーU社では納品書に手書きの挨拶文を書き込む建設機材メーカーS社では、ラインでの5S改善活動を小集団活動で問題解決見事な報告発表・ネームプレート関連B社では営業社員が求人広告を見て、「忙がしい会社だから求人、ならばお役に立てる事があろう」との判断で接触、案件を創り出す味噌製造Y社では味噌ソムリエの資格を取っての活躍などが・・ある。いずれにしても、第一線社員の貢献力です。」と小生の指導企業の活躍事例を紹介する。 

更に「自社での立場ではこんな、持ち味を生かしたさすがの活躍を魅せられますね」と受講者に落とし込んでいく。徐々に自身の事として学び取る空気が漂い、受講態度も自然体となって来た。小生からの問いかけにも自身の意見を率直に述べてくるし、講義への反応も明確に示す。内側にある自身の魅力財(能力、思考、想像力、人格、行動力、伝達力、意識…)が顕在化される。そこには逞しささえ見える。

後半のワークショップでは、自ら名前・企業説明を力強く施す受講者。当初は無表情だったHさんの笑顔が実に良い。すかさず、「Hさんその笑顔がいいね、普段もそれを惜しまず魅せていくと良いね。」と褒め言葉をプレゼントする。笑顔でうなずく。開始前の妙なる空気が、学びのうずきが高揚し楽しさと熱が漂う空気に変わる。終了時には互いに握手を交わす。親和感と充実感を醸す空気だ。

研修翌日、参加企業のトップ、上長に各自の顕在化された魅力を報告する。「そうでしたか、今後その良さを生かして参ります」と感謝と今後の繋げを約す。「受講者から報告受けました。良き学びとなりましたと・・」との御礼の電話をセミナー統括者事務局長にいただく。受講者の内在する魅力を引き出す事へのお役に立てた実感を得る小生の「気づき研修」の楽しさがそこにある。

手元に出講先部品メーカーS社のH社長から礼状が届いた。「先般の管理職研修ありがとうございました。澤田講師の門下生が50人になりました。それぞれうずき→気づき→加工→実践の変化を経て「明るく元気で楽しいS社」の実現の牽引力になってくれることを確信いたします。(原文抜粋)」との文面である。5年続く出講だ。

「気づき研修」から次なる取り組み策を産む

研修での気づきは、2つ有る。

●ひとつは、自己の良さの確認。つまり、自分なりに自信・誇りとしている思考、言動、実績など客観的物差しで「強み」として確認することであり、

●2つ目は、わかっている、できる、やっていることが、本物か、最高か、周囲の期待との合致など、自己本位でなく他の物差しで診たとき、不足、未熟点等の「弱み」を発見することである。それは研修の場だから得られる「異との出会い」を鏡として自己を写すことにある。異とは日常とは異なった場所での人の交流、体験を通じて、従来の自己見識や経験則と異なった受講者仲間の「珍・初・新・独(各自の独自性)」の考え方、実践例、そして人の味と遭遇する事だ。自分はどうかと自問自答できる機会そのものだ。勿論、小生の施しによる講義、体験機会、個別の言動から診る日常の活躍傾向の推察、それがもたらす本人への是々非々、だから改善の示唆などを施す。これらの融合により真なる強み・弱みの気づきをもたらすのである。この気づき「何のために何をどうする」のランクアップへの取り組み策の見いだしに生きる。                 

特に気づきの機会は、難しい、厳しい、不安なりの状況だからこそ効力が増す。そこでは然るべき立場の人の示範力による挑戦誘発させる空気を創る事だ。

気づきは実践力により生きる

強み、弱みの気づきの価値は、「何をどうする」と従来の言動を変えることである。その第一歩は、どう実践するかの知恵を産み出す力。例え真似であっても、他の人ができるから即自分ができるとは限らない。強みは自信持って活用し、弱みはどう改善するかである。そして、即行する実践力。「ああしてこうして計画満点、実行せぬが玉のキズ」では困る。「周囲を変えたきゃ、自ら変われ」それは新たな成長へ向けた楽しみづくりでもある。つまり、心が変われば行動が変わる(自己革新)→行動が変われば習慣が変わる(本物)→習慣が変われば人格が変わる(人間的影響力)→人格が変われば人生が変わる(協力温度の高まり、成功、立場のランクアップ)いう道筋がここに成り立つ。このランクアップした実践が企業への更なる強みづくりへの貢献力を高め、自身の「できた・認められた」の喜びの創造である。

「引き出す働きかけ」は小生だからではない。上に立つ人の共通項である。

引き出す施しは今だからこそ実践

社員・部下を生かす・意欲喚起、モチベーション・若年層は・・の文言が飛び交う現実である事は確か。この対応のキーワードは「引き出す」「気づく」事への働きかけを施す事である。それはいかに自由に内なる魅せる財産を発揮する道筋を創っていくかに他ならない。現実には個性を生かせといいながらもあれこれの制約が多い。目標の掲げも、その前提は上からの分化範囲であり、本心から発信する想いと異なることもある。そこに、意欲を喚起せよモチベーションを高めよと檄を飛ばしてどれほど功を生むのだろうか。ならば、企業人(理念、方針、文化、歴史を共有化し)とし、組織メンバー(職掌・部門方針・目標を軸)として自立し、当事者意識で使命感もって責任を果たす活躍を楽しませるか、そのためのどれだけ自由裁量を提供できるかである。引き出し、気づき、自らの持ち味を生かした活躍の楽しみづくりの働きかけがそこにある。

その実践策に着目してみよう。

  冗談を言える空気を創る。

「職場は楽しいですか」問うと「はい」「いいえ」との回答。同じ会社なのになぜ。それは職場の雰囲気の違い。上に立つ人の陰湿なる言動、枠に填めたがる余裕のなさ、真面目すぎる維持する事の励行による固さなどが目立てば「いいえ」であろう。楽しませる遊び心での仕掛け、褒め、励まし、感謝の一言のプレゼントが温もりの空気を創る。

  個々の持ち味を生かす

工具トップメーカN社の幹部T氏からの提言が届いた。配属新人を今年は野球チームになぞらえて育んでいくとのこと。体育会系のS君は一番バッターで雰囲気を創る、着実にことを成すN君は二番バッター、全体を見、戦略を練るコーチはYさん、いざとなったとき意外性がありそうなK君は代打。データーを取り上を補佐するスコアラーはIさんとのこと。小生が入社時研修で各自を診ているので納得だ。

「引き出す」きっかけは各自の潜在する良さを知りうるからこそタイミング良い実践ができる。各自はその持ち味を個性と意味づけ、だからこそ「解ってくれている人」との信頼が寄せられる。

  見守る勇気で成功を産み出す

14才藤井棋士28連勝、凄い。関する話題は満載だが、生まれ持った素質に加え、それを伸び伸びと生かした周囲があったからこそ、十分に開花したとも見えるとの記事が目についた。卓球でも10代半ばの選手が大活躍、ゴルフでも、フイギヤーでもその傾向が目立つ。本人の勝ちたい、優勝したい、この強い負けず嫌いのうずきに、周囲の献身的支援と、信じて見守る自制力の実りでもある。

任せると言いつつ、余計な指図は、苦あれば楽ありの楽しみの邪魔をする。

  学べる機会を提供する

本人の目指す達成に向けて学習機会をつくり生かさせる支援である。OJT・社内外セミナー、本人申し出の学習機会を可能な範囲で活用する配慮である。

  コーチング的コミュニケーションの実践

「君はどう考える。」と訊ねる事は本人の意図を浮き彫りにする。良しとの判断できる考えは実施に向けて背中を押す。聴く耳を持つ、訊く謙虚さは上に立つ人の包容力だ。

  特技を生かす演出

学友のT氏は社会活動団体4,000人の頂点に立つ人。カラオケはプロ級、ゴルフはシングル級で、衣装を整えての演技は役者並。ボランテアの慰問先では演じる台詞に思わず観衆が涙する。凄いのはスターを生み出す働きかけ。仲間の民謡を聴く、三味線の引き技を目に止め、慰問団員として活躍の場を演出する。「次はいつ出番があるの」この新たな楽しみでの幸福感を演出できる人徳は見事である。

職場も同様。特技を生かしてスター的存在を演出する事は皆の楽しみをつくり出し、同時に本人は存在感を楽しめる。その注目は業務の思い入れを高める事になる。

  組織目標に準じた目標以外に、一項目成したい想いを認めよう

 方針管理的目標管理は組織目標の分化された目標となる。「サッカー部をつくる」「部広報誌を発行する」「○○の改善をする」「短歌愛好会を創設する」「課内親睦釣り船を出す」「自働機械の学習会を開催する」「作業を動画に撮り教材とする」「月1回機械掃除を徹底的にする」「新製品のアイデアを提案する」・・社内や部署内、個人での新たな活動による楽しみを個人グループ・単位で展開する事を認め支援する。働き方が問われるとき、社、職場内での第2の名刺で活躍する楽しみづくりの一助である。


 如何であろうか。誰でも潜在する魅力の財産を生かし、役割を果たしたい、認められたいとの秘めたる欲求は持ち合わせているもの。しかし、いかす機会が無い。上からの指示通りなすことだけが求められ、新たな発想は拒まれる。ならば、いわれた通り従えば良い、慣れたことをなれた通りする事だ。こんな本望に背いた活躍は入社時の初心(本来のうずき)ではない。しかし企業は選べても、職場・上司は選べない。

上に立つ人の「引き出す」「気づく」の働きかけに、持ちうる能力を存分に生かし、「やった。」「できた」藤井4段の言葉にあやかる{望外}{僥倖}の活躍の愉しみ作りを是非支援して頂きたい。「部下は上役の器以上に育たない」「部下を変えたいなら、上役自ら変わる」。今日も、変える支援指導に尽力している小生である。

部下力を生かすコミュニュケーション研修ご支援いたします。

■■■■鬚講師の最近の出講メモ■■■■

●NPO法人実力型社員ランクアップ研修

理事を担う地域企業の経営支援G主催。仲間講師(中小企業診断士)と担当。講義、グループ交流。そして特別講義として現在の生を受けて活躍するうえでの心得を提起。明朗、今後の始まりは今日なりの言葉を確認する。(日誌本文に紹介)

●ネームプレート関連メーカー管理者研修

中小企業診断士と組んで1日研修。経営・利益創出・マネジメントを再認識し、強み、弱みの分析演習、計数管理について学び。トップ幹部、管理者が参加して、当企業に落とし込んでの講義、演習は効果的であった。強み、弱みの分析に伴う今後への戦略のまとめは今後の経営活動に引き継ぐ事とした。

●市中堅技能員研修

住民サービスの向上、活躍のランクアップを柱に進める。住民の変化を踏まえての好感関係作り、接客、協働関係作り、説明力スキルアップを対話型講義、演習を最適に活用して進める。日常坐る、聴く、話す事の少ない傾向にどう対応していくかの尽力でもある。グループワークでの各自の活躍での努力、住民等に喜ばれた事例紹介は盛り上がり上がった。研修ゲームを生かした対人関係への改善策も、討議を加え発表を盛り込んだ。

終講時にはゆとりある自身を取り戻して小生との握手愉しい。

●部品メーカー新任管理者研修

新任管理職のオーラ、持続的経営への取り組み、戦略SWOT分析。組織力のマネジメントと活躍条件、実績形成のリーダーシップ、部下育成コミュ二ケーション、人脈形成などを講義、事例研究、演習を重ねて管理職の意識、役割の基本、実践策を学ぶ。

トップ講話を軸に選ばれた管理職としての新たな貢献力の基礎力構築していく。トップ幹部も適宜参画いただき、良きパートナーシップを生かした研修実施である。

●経済団体主催 リーダークラスのコミュニケーションスキルアップ研修

各社から25人の参加。1日。伝わる話し方演習、プレゼンテーション演習、正確に伝える説明法など演習を組み込んでの参画型研修。日頃のコミュニケーションの課題の改善ができると受講者からの声。日頃いかに気にかけていても不足点有りとの気づきから改善ポイントを掴む実効ある研修。聴き上手、訊き方、個人面得のコツも好評である。終了時の心地よい疲れと話す事への楽しみを見いだした各自との握手は愉しい。

                              等などです。

○○研修・講演お役に立てます事楽しみにしています◎◎◎

良い上役になるための部下力の高め方

 リーダー、係長・主任いずれにしてもメンバー・フ部下力を生かしての活躍。その職責の確認と活躍の有り様、実践のスキルを会得する。
 部下力はこうして生かす。部下力はこうして伸ばす。部下力はこうして意識を高める、部下力はこうして引きつけるその人望・・。

◎良いリーダーになるための話力アップコース

 必要なときに、必要な事を必要な方法で話す話力はどうしても必要。筋道立て、わかりやすく、伝わる話し方を磨く。スピーチ、プレゼン、説明、説得話法を演習主体で進める。

◎良いリーダーになるためのリーダーシップ実践法

 目標達成には縦横斜めの協働関係が肝心。その牽引するリーダーシップの具体的実践はどうする。その方法を掴み取る。事例研究を生かしてロールプレーングを加味してみる。

いなくては困る若手・中堅社(職)員の活躍の楽しみ方

 任され、責任もって活躍する中でどう楽しさを見いだし自己の持ち味を生かし込むかその具体的実践法を学ぶ。今このクラスの育成への着目が欠かせない。

良い管理者になるための経営センスの高め方

 老舗企業に学ぶ持続的経営の共通項、経営の理解、戦略、戦術の取り組み方計数管理に強くなるなどを実例研究、演習を通じて学び取る。

********実施に向けてご相談下さい*********

企業、行政。経済団体、協力会社会など実施意向が本気であるときにご一報下さい。(電話・メール)目的、対象者、時間、講演方式、研修などの条件をいただき企画を提案いたします。訪社してお打ち合わせにも参ります。講師料の相談にもお受けいたします。弊社、小生に対する情報はHPで確認下さい。澤田良雄ビジネス教育の株式会社HOPEで検索できます。どうぞよろしくお願いいたします


(平成29年7月 研修・講演鬚講師 澤田良雄記)
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