ビジネス教育の株式会社ホープ Web Site
Humanrelations Organization Plan Education
  ホーム>髭講師の研修日誌



◆憧れの雲竜型土俵入り
  憧れの雲竜型の土俵入りだ。憧れの初代若乃花が使用した鬼の化粧まわしを締めての晴れ舞台である。”希な勢いで駆け上がる”四股名にはそんな意味が込められているがここまでの道のりは決して早いとは言えない。しかし、「努力で天才に勝ちます」と中学の卒業文集に書いた初心を貫き、初優勝決定の報を聞いた支度部屋での大粒の涙には感動した。心技体、技量は十分、体は15年間たった1日しか休まなかった見事な身体だ。ただ、心の弱さが指摘されてきた。だが、幾度かの優勝争いの経験とプレシャー克服への努力が実り、安定感を醸し出していた場所だった。結びの一番、この心技体の結集と起死回生の勝負技は「なにか他の力が加わった」と述べている。多分に、故親方や、支えてきた両親、支援者の期待感が結集された神ってる(昨年の流行語大賞)現象でもあろう。

 「何事にも一生懸命向き合うことの大切さ」を母校の後輩に説いたとの報もある。模範は示した。今後も子供の想いを引き寄せる「憧れの人」の存在を是非大事にしていただきたいと願うのは、喜びを共にしている全人の新たな期待である。それには、「横綱の名に恥じぬよう精進いたします」と、口上で述べたさらなる心技体磨きの決意が頼もしい。

◆新人・後継者指導極意は憧れ像にある
 
 実は、先般の製菓メーカーS社や経済団体主催での若手社員研修、大手製鐵K製鐵所のシニア研修で「 憧れられる人」「引き寄せる人」のキーワードを際立てている。いずれも指導者としての指導効果の決め手はここにあるからだ。なぜ、それは「このような人になりたい、どうしたらなれるか」その欲求が学び力を高揚させる。前者は先輩の新人指導者で有り、後者は技能継承指導者である。「しっかり聞きなさい、わからなかったらいつでも訊きに来い」といっても、何を指導を受けたらよいのか本人のニーズが明らかでなければ困惑するだけだ。やって見せ・言って聞かせての指導極意は目にする憧れ像がそこにある。だからこそ、どうしたらできるのだろうかの知りたい欲求が、言って聞かせるスッテップが生きる。観て覚える」「まねぶ」(真似での学び)の指導は現在でも生きている。

  知りたいことを即インターネットで知り得る時代だが、身につく学びは、目の当たりに将来像を観て、自発的学びで、憧れの人から直に学べる事だ。こんな師弟関係での指導育成の方が遙かに効果的。特に新人は「役立つ人になります」と言っても、得ている情報で描く人物像で有り実像ではない。継承する立場でも「あのような人」の現人(現実に卓越した専門力を持ちうる人)がそこにいるから、真似る、訊く、聴く事による吸収力が喚起される。早く近づきたい勢いが、自らに課せる錬磨であり体得ができる。だからこそ、指導の第一歩は生きた教材である引き寄せる人である。

◆引き寄せる人物条件
 
そこで、憧れ力を高める引き寄せる人物条件を若手社員研修で話し合った。その提案は、次の4点に集約された。
 
1.仕事が好きで会社に誇りを持っている人
 2.言動に品位が有り、人間的に素敵と感じるオーラのある人
 3.仕事の専門性が高く、実績をきちんと示している人
 4.周囲からも一目おかれる信用(信頼)のある人

  ということである。
 
 業界・立場関係がどうであれ、共通条件である。確認してみよう。

●仕事が好きとは職業観である。稀勢の里は中学卒で相撲界に飛び込んだ。スポーツ選手・料理・芸能人には子供の頃からの夢と紹介する人が多い。若手社員には入社を決めた業種、担当する職種に職業観を持ち、その一人者を目指す事を指導する。だからそこに近づける仕事は楽しい。とかく、この仕事はとか、うちの会社はどうのこうのという輩もいるが、それは、目指す事を確保できない浮遊感の表れだ。会社への評価、評論は入社を決めるまでの事であり、入社後は企業人になりきることだ。企業人とは、企業理念、文化、ルール、目標、役割に徹する、産み出す社会貢献の提供品に誇りを持っている。その一躍を担う喜働心を確立していることだ。そのためにも、活躍ぶりのモデルとしての憧れの指導者の存在は重要である。
 S社は70周年、創業時から「私たちは愛と信頼を精神とし、夢と感動の世界を創造します」の経営理念で発展してきた。だからこそ、3年目社員としても憧れの先輩としての心技体が育っている。K製鐵所でも卓越した技能者の受賞、現場一筋の功労者として黄綬褒章受賞者を毎年のように生んでいる。まさに憧れの境地である。

●言動の品格は人間的魅力である。例えば自然と次のような施しが為される人だ。
 ①人の出会いで、いい人に出会った、とほっとさせる挨拶上手な人
 ②感性豊かな、打てば響く言動で気配り上手な人
 ③感謝・謙虚・素直な人柄を自然に出せている人

 ④マナー・身だしなみをT(時)P(場)O(目的)に応じて、素敵に対応のできた人
 ⑤場を生かす快話・挨拶・スピーチ上手に聴き上手な人
 ⑥明るい表情、さわやかな笑顔、そして相手との立ち位置に心した言葉遣いのできた人
経済団体若手社員研修では魅せ方講座を施し、実を高めた。それに、
 ⑦言行一致の信用できる人との条件。風呂屋の人(湯(ゆう)ばかりでは部下は3日で上役を見抜く。有言実行の言動力である。


●仕事の専門性とは、その道のプロで有り、基本徹底に応用力、さらには改善力を加える人である。大事なことは経験値、経験智が生きた実績として示していること。実績を上げ、認められたい欲求に応えた指導での、言って聞かせ所の「なぜ、どうして」の論理的根拠の説明、説得力の素がここにある。

 
S社では若手社員の時期に多能化育成戦略を実施中である。全社的視点で状況を捉え、例え、急なる他部署支援でも、一役をきちんとこなせる人財へとの取り組み中である。

 
K製鐵所の熟練者研修でも以上の内容を確認し、専門力の高さ、深さ、広さそして先を予測した先手の対応力を技能継承として、後継者に分身の種として植え付ける楽しみを確認している。そこには体験が為す魅力がある。

◆”新”とは引き出し、生かす
   新年となり新たな想い、目標を掲げて取り組みを為している現況である。目標とはできていないこと、目標達成とはできていなかったことを出来たにすること。その過程では新たな智恵を施す。新たな智恵は新たな学びによって産み出される。ふっと湧いた、ヒラメキもインプットなくして起こらない。勿論第六感という境地もあろうが。

  学びも自発的学びが肝心。その素は憧れ力に基づく自発的に掲げた想い・目標に向けての「心」である。そこには自由裁量による目標の設定。その実現には、自ら産み出す創造の楽しみがある。決まり事徹底の枠組みが最低限あるにしても、正しさに無理矢理会わせる言動(マニュアル人間)よりも、本人の成熟度に応じて「楽しめる」心持ちでの取り組みがなされる事に重きを置く。自発的に学ぶ事、学び方による新たな学習成果が自身の根を強め、学びを生かした智恵として新たに魅せる実践を施す。この実践の成果による目標の成就はこの上なき喜びである。それは真なる達成感だからであり、やがて得た自信は引きつけるパワーとなる。

 ふと、”新”に挑む勇気と行動の文字が目ついた。新とは、今までになかった事を意味するだけでなく本来備わっているものを引き出し、生かす事と意味するとの解説が付記されている。とすれば、社員にとっての初心は、憧れを持った人になる事であり、個性を生かして存分に自身の存在を高めたい事である。その初心の実像はどうか。経済団体の若手社員研修では定着対策の目的もある。要は引き出す、いかす条件がどうであるか。可能な限りの湧き出す心意気を生かせる働きかけの善し悪しが決め手でもある。

 稀勢の里の新横綱誕生により相撲界もさらなる活気が漲っている。一過性現象に終わることなく、憧れの力士が続き、観たい・気になる引きつけ付けをより高め続けてと願う。新たな目標達成に取り組む、もうすぐ新人の入社もある。そこには自ら描く達成の喜びの姿、目にする引きつけられる憧れ像に向けて、努力で天才に勝つ心意気で自発的学習を楽しみたいものである。勿論、その環境をづくりがあってのことだが・・・。 

新人・新人指導員、部下指導に関する研修お手伝いいたします。

          ********************

□髭講師の最近の主な出講メモ

●大手製鐵所 55才研修
  昨年のご縁で今年も担当。熟練力を生かしたさらなる貢献の楽しみ方、技能継承の指導法、生涯現役のいつまでも存在感づくりを確認、事前レポートを生かした話し合いでの今後の活躍の方向性を提案発表。さすがブランド力ある企業での活躍から魅せる見識と品格は見事である。充実した研修となった。

●製菓メーカ若手・中堅社員クラスフオローアップ研修

 
1等級社員(入社2~3年クラス)実力型社員研修フオローアップ研修
  
  昨年7月実施の半年後のフオローとさらなる活躍への能力の底上げ。半年前に設定した実践目標、自己啓発目標の実践報告を中心に、受講者主体での研修。併せて70週記念イベント(国内外旅行、店イベント)の実施プロジェクトメンバー、旅行参加から学び取った事の生かし方、マナーの習慣化診断、後輩が憧れる先輩社員の条件、さらなる活躍の任される事への対応、ストレス対応などを内容とした。

 ②Ⅱ等級社員(入社4~年クラス)実力型社員ランクアップ研修フオローアップ
  
半年間の目標の実践状況報告、70周年記念イベント実施に伴う学び、改善力の楽しみ方、後輩、準社員への指導法を指導、今後半年間の活躍の方向性と目標設定し、PDCAサイクルのレベルアップを体得する。
  部門部長、担当部・課長と共に練り上げての実施、開講講話で軸をつくり、適宜コメント、助言を頂く共に創り上げていく研修。今回も受講者への寄り添いを基に、実効上げる研修となった。目標設定、実施状況、次へ向けてのランクアップの育成サイクルをスパイラルに推進していく取り組みはトップの「当社は「人」が財産」との信念が生きる。

●県経済団体若手社員コース

  3回コース最終回。35名の県内小企業(業種・職種様々)の3年目社員。「任され、責任もって、協力を得て事を為す」活躍に必要なスキル指導を重ねてきた。今回は後輩指導力・改善・自己啓発実践法を指導し、自己の強みと弱みの診断から今後の現在の会社で活躍する意思固めへの支援を内容とした。演習、受講者交流も組み入れ、当研修だから得られる異業種交流から自身の是々非々を客観的に捉え、今後に向けた活躍改善の実践へと導いた。個々で得た人脈が今後、いつか相互支援として生きる事もあろう。

                                                                  などなどです。

□研修お引き受けいたします。
  目的に対応した研修を、独自に企画しお手伝いします。予算への対応もいたします。実施の決断いただけましたらご一報ください。このメール返信でお受けいたします。

1.新入社員研修(1日、2日間。半日・2時間程度)
2.新人指導員研修(1日)
3.指導力スキルアップ研修
4.協力関係を生かすコミュ二ケーション・リーダーシップ実践研修
5.折衝力スキルアップ研修(1日・2日間(デベイート的討論演習)
6.新人営業マンの基本研修(半日・1日)
7.新任管理者・監督者・リーダー研修(1日・2日間)
8.対人関係力向上研修(半日・1日)

*目的、時間、対象者特性、予定人数の条件を提示いただければ仮企画をし、お伺いし、ご意見、要望の摺り合わせて、最適な研修実施の向けて参ります。

  ( 292月 研修・講演鬚講師 澤 田 良 雄記)

Copyright(c)2007.HOPE.,LTD. All rigrts reserved