◆K社長の提唱に学ぶ 　 蛇口理論、勿論比喩であるが、水道の蛇口をひねると水が出る､なぜ、それはパイプが水源に繋がっているから。物事は全て元がある。事業の水源は創業の精神、我が身の水源は両親･先祖、名前の水源はつけてくれた両親の想いである。社員の活躍の水源は初心。だからこそ元を忘れず末を乱さずという言葉が生きる。との考えだ。提唱しているのは美容室を幅広く経営しているＫ社長である。先日Ｋ社長の講話と会食時の談話でじっくり学ばせていただいた。 　元を忘れて道理に背いた活動をしてくれば､良質な水はでる事はないであろうし、どこかで水路は途絶える。水源を企業、蛇口を顧客とすれば、蛇口で喜ばれる水は､清く、かつ、香りや､便利性、味の工夫が施され、飲む側への楽しみを喚起させる。その結実が蛇口の大きさと多様さだ。各社、各自の現実は如何様な水路の道程と、改革を重ねて来たであろうか。 　目にする話題に「なぜ､あの会社が､あの人がどうしてとの不祥事がある。「まさか」苦い水の現実は､多分に元を忘れた倫理（みち）を外した憐れさであろうか。 ◆創業精神の水源が生きている70周年 　　和洋菓子メーカーのＭ社は70周年である。甘酒の提供から創業し、３代続いての評判企業である。帰郷して現住に帰るときや、他県を訪問するときには必ずＭ社の商品をお土産にする絶対的顧客も多い。人材育成の一端を支援してきているが、先日若手社員クラス研修を担当した。 　　開講講話でＫ部長は「７０周年、皆さんはこの近年に当社の社員になった。単に７０周年との言葉に触れるのでなく､ここまで築いてきた重みのある７０年の歩みをしっかりと共有化することが肝心である。なぜなら､８０周年、１００周年とつないでいくのは若手社員であるからだ」と説いた。７０周年記念行事ではハワイ、国内への社員旅行等の施しをしつつも今後への節目の時としてさらなる伸展を期す事も事実。 　大事なこと社員の勤続年数に差があれども、今日までの歩みを共有化することがなくては次に向けた一体化・総力結集した飛行隊（先頭機にそれぞれの飛行機が自力で対応する隊列状態））にはならない。周年の意義深さ、感動は永年勤続者が感慨深く振り返るだけのものではない。 ◆初心の水源が成長を約束する 　　製油所関連企業のＣ社は「当社の成長は社員の成長にある」との理念が育成の水源である。先般も４月入社、昨年からの中途採用者（２０代後半から､企業再編による転職者（５０代前後）で構成での研修を担当した。特性は様々だが､当社への入社時は今年度の括りである。キャリアの売り込みが入社の初心。「初心忘るべからず」それは今後の活躍の志である。何のためにこの会社の入社を念じたか､面接時に自分を売りこむ術として「必ず､こうなります」「このように貢献します」「それは当社の考え方に共鳴してですし､社会のお役に立てる自分となるからです」・・・と意気込みを見せたことは事実である。だからこそ元気力ある活躍を楽しむ事である。 　「元」は基であり、人生観、職業観、入社動機、初心であると意味づける。ちなみに「気」とは気概であり、プラス思考での変える勇気との意味づけだ。だからこそ､初心に基づく自身の成長は、ここまでの自分から脱皮し､変わっていく自身を創り上げていく。初心を水源とすれば、水は器の形（企業精神）に必ず順応する。水は常に進路を求めて止まざる、障害に遭い激しくその勢力を百倍するは水なりという言葉がある。また点滴石をも穿つ（突き抜く）という愚直な継続も大事。案外この覚悟を持たず､こんな仕事はとか、こんな人とはと嘆き、不満を漏らす人がいる。これらは初心の浅さを表しているに過ぎない。水路の障害をどう克服していくか、水の付加価値をどう高めていくか、そこにキャリが生きた知恵力の見せ所がある。 　新たな戦力は、蛇口から出るさらなるおいしさを提供する貢献力だ。「貴方が入社してくれたお陰で」と初心の実りを感謝される喜働（喜んで活躍する）にエールを送る研修は、特性の異質さが多岐だからこそ実効の上がる研修でもあった。 ◆人生の水源は両親なり、誕生日は両親への感謝の日 　４０年指導してきた話し方教室の仲間が今年も特性シュークリームでのお祝いだ。地元の人気店でⅠ時間並んで用意する。学習後クラス仲間でほほ張るうまさと､一言づつの言葉が今後の小生の心に楽しさを描く。３０年前Ｙ市の職員研修を縁に扇（行政現場の要）会と称する囲む会での誕生祝いや、また２０年前の洋上研修船での受講者仲間（毎年の花見船２０回連続）の祝いも講師冥利につきる喜びの享受だ。総じて謝辞は「この喜びは両親のお陰です。この世に生を受け、各位と嬉しさを共感できるのは、命の元の両親です」と述べる。誕生日は両親の墓参で、感謝と今後の見守りを念じる事が恒例である。小生の人生の水源は両親なり。長男誕生に命を賭け母の想いは何か､良雄と命名した父の願いはなに､今それに応えた蛇口の豊かさはどうかと､暑い日差しの中で自問自答し、語り合う事は感謝である。なぜそうする。きっかけは､一週間の内観。寺の一室の片隅で半畳を屏風で囲み、母、父にして貰ったこと､迷惑掛けたこと､して返したことを小学１年から３年刻みで、２時間ずつ思い起こす。導師にお答えし言葉を頂く。何度か重ねていくうちに「おれが俺がの我を捨てて､お陰お陰のげで生きる」この境地に目覚める。いかに生意気、独りよがり、謝念の薄さ、計算尽くの施し、ましてや両親に対してはしてくれるのが当たり前、酒飲みの親父だから､脳軟化症での愚痴っぽい母親だから・・・と恨み節を吐いた。と素直に認めたときの溢れる涙は凄かった。それまでの自身からを多少なりとも解脱できた瞬間であった。 　現在、日々の仏壇への語りかけ、月毎の墓参は欠かさない。 ◆井戸を掘ってくれた（水源）人の恩は忘れない 　人の縁、ビジネスチャンスはお世話いただく事により、発展させていく。「今あるのは貴方にご紹介いただいたお陰です」とは小生のご縁の価値づけである。「細くても、縁の糸はこちらから切るな、こちらから切ったら縁は戻らない」とはポンプメーカーＯ社長の教えだが、この学びから年賀状は欠かさない。虚礼廃止との流れは承知しているがそれぞれで良い。小生の人の縁は「人情」「恩」「義理」が基本軸。絆の文字も美談の形容ではない。我が国だからこその強みである。蛇口理論には感謝の念が根底にある。「ありがとう」「おかげさまで」この和親の交流なくして、袖すりおうた縁をも生かす現実はあるまい。 　　現況の栄華は井戸を掘ってくれた人のお骨折りよる水源だ。施す「人情」、施しを受けた「恩」、ならば共栄を願い「義理」の施し。決して古くさい､特別の世界での言葉でない。成した人の道程での回顧には必ず紹介される事実である。それは老若男女に問わずである。共生の素晴らしさは井戸を掘ってくれた人同士での共存共栄である。 　夏祭り、花火大会、そしてお盆行事、暑い時期での活気溢れる熱気も水源の思いがあり、どこでなにを楽しもうかの選択肢の蛇口も豊富、盛大の感動の水が蛇口から溢れる。ふと、元をたどり、ご苦労いただいた方への「ありがとう」と深謝することも良い。黙想し文末とする。　 　新人、新任役付き者の半年フオローアップお手伝いいたします。 　　＊＊＊ 髭講師の最近の主な実施研修です。＊＊＊ ◆農業関係団体幹部役員研修 　 選ばれた理事としての活躍期待、組織強化、職員へのモチベーション、幹部の人間力、不祥事なき健全組織等についての内容。さすがの見識を持った受講者であり、変化の激しい現況への対応のプラス思考も印象的だった。小生特有の民間企業の事例紹介、ゲームを取り入れての工夫で楽しさを組み入れての研修となった。 ◆行政現業職員研修 　  一般職員の昇級者対象。新たな心意気と住民サービス向上、改善力を軸とての内容。活躍ぶり、自慢の実践例などを情報交換し、今後の連携力も高揚した。参画型研修として適切な研修手法を駆使して、盛り上がりある研修となった。 ◆和洋菓子メーカー若手社員研修 　 新たな人事施策による等級別研修として、２コース実施。今年は７０周年をキーワードにした。幹部の講話を軸とし最終は今後へ活躍提起に結びつけた。 　　①入社⒉～３年クラス 　　　 トップ幹部からのメッセージ（社内報）を組み入れ、挨拶力、魅せる言動（マナー）、達成感を創る活躍意識 　　　　と実践の具体化、意見を提案するスピーチ力、多能化への対応など、演習、グループワークを組み入れ 　　　 進めた。半年間の活躍の方向性を創り、実践目標を設定して具体的な研修の実効を目論む。 　　②入社４年～クラス 　　　任されての業務遂行での全社視点での活躍を願うことから、企業グループとしての実施。 　交流、討議は相互刺激があり、広角度での仕事ぶりを展開する意欲を助長する機会となった。さすが７０周年の企業文化と社員気質の高さは見事である。両コースとも半年後のフオローアップで実効を精査する。 ◆市関連財団の新採職員研修 　 ６０才以上の職員。市の一端担う新たな職業観の確認と、熟練度を生かした活用の有り様を内容とし、頑固、ほどほど意識、を打破した活躍ぶりを実践するさすがさを支援する。入職後の活躍ぶりの相互刺激交換から、一層の活躍喚起へと結びつける。受講態度もすこぶる良く、各自存在感ある活躍の楽しみへと期待が増す。 ◆行政の協働関係を生かす折衝･交涉力向上研修 　 市町村職員の二日間研修。協働力を生かすコミュ二ケーション、プロセススキルの折衝力アップの対人関係、会話力･説明・説得力、応酬話法を演習の重ねで体得する最終はデべート的討論を区も入れ質問力、論戦での緊迫した場面対応の演習。終えたあとの受講者のなにか吹っ切れた内なる変化が見て取れる。 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　等々です。 　　　　 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊企画提供です＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ □新任リーダー６ヶ月フオローアップ研修 　　半年間の活躍ぶりを振り返り、強み、弱みを顕在化し、今後へ向けての課題解決とスタート時の想いの実現に向けての実践策を掴む。 　　●半年時の活躍状況と周囲の期待 　　●活躍診断と強みと、弱みの掴み 　　●弱みの課題解決から今後の活躍指針作り（ＰＤＣＡ） 　　○基本力　マネジメントのあり方・組織力を最大に生かすリーダーシップ･人物的影響力、話力、聴解力、育成､モチベーション・パワハラへの対応、政策提　　案力の向上、経営センスアップ・・。 □新人フオローアップ研修 　　初心から半年間の活躍ぶりを確認し、先輩社員に向けての資質を高める 　　●半年間活躍での喜怒哀楽を交換する 　　●自信とさらなるスキルアップへの取り組み 　　○基本力　専門能力の磨き方、ビジネス話法、改善、実力社員へ成長条件、対人関係､慣れてきたからこその意欲喚起と自律心、自分磨き・・。 □部下育成･指導力向上研修 　　なんとしても高めるべき能力、その基本と実践スキルを体得する 　 ●自身の実績形成は育成力によって決まる､忙しいからできない、それは間違い。 　 ●人材から人財（いなくては困るタイプ）育成の推進策 　 ●日常ワンポイント指導法と任せる実践法 　 ●目標管理の実施における育成の術 　 ●タイプ別部下のモチベーション法 　 ●基本スキル話力の磨き方 　 ●事例研究　こんな時どう指導する。指導点発掘からシナリオづくり、模擬指導 □折衝力スキルアップ実践講座 　　協力依頼、提案営業の基本スキルは折衝力である。筋道立てて､わかりやすく、納得を得るトーク力を演習を重ねて体得する（基本半日～１日） 　 ●折衝の３段階法 　 ●心を通わす快話法 　 ●すーとはいる説明の筋道とプレゼン 　 ●なるほどと納得を生むシナリオづくりとプレゼン 　 ●折衝テーマ・シナリオ作成、折衝のロールプレイング 　 ●今後の強めるべき啓発ポイントと継続鍛錬法 ◎実施に関しては、条件（目的・時間･人数）に応じて､オリジナル内容企画をする。 　 実施意図が固まり次第お問い合わせ下さい。お打ち合わせの対応します。  暑気どうぞ健康にご留意いただき､ご活躍下さい。 （2016年8月5日．髭講師　澤田良雄筆）