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  ホーム>髭講師の研修日誌


◆学び合う仲間の絆が生きる

  経営者の学習会に出講した。現場力を高める実践力の見事さを確認できた機会であった。メンバーは飲食関係の小、個人事業のトップ。夕刻からの開始だが小生から提供する話への反応が良い。学びのパワーの素晴らしさだ。終えてからの会食も楽しい。そこでも忌憚のないやりとりの談義が進む。会長のH氏は開口一番「自分がここまで実践して来た事の正しさを確認できた」と研修所感を笑顔で語る。H氏は八百屋店の店舗拡大から、先見力を生かして卸し業に業態を変更。現在は大手グループ対象に野菜、果物を提供、さらに国内各地に生産、加工の拠点を持つ発展企業のトップ。安定供給の業務は、飲食業界から信頼を確保した強者だ。

 確認できた正しさとは何。
「挨拶はかくれんぼと同じ、見つけた方が先にする」「お客様からの電話は三回以内に取る」「いいと想ったら直ぐやる。そして徹底的にさせる」「どこにでも、現場に飛ぶ」・・だ。それに、趣味は絵を描くこと(青森出身 ねぶたの絵も描く)だから「得意技を惜しみなく提供する」。ちなみに名刺にも野菜を描き「私と野菜は健康なお付き合い」と毛筆文字で自書している。驚いたことに会場の割烹店の壁には、H氏直筆の絵が描かれている。それは見事に店内価値を上げている。

 周囲のメンバーも加わって談義は弾む。臨席のクリーニング業のI氏は「徹底した掃除」と紹介する。お預かり衣料につく糸くず、塵等は火災の要因。だからこそ自ら掃除を徹底してきた。社員一丸となった成果は、地域各社を診断した関係機関から「御社が一番綺麗」と評価を得た、と笑顔だ。また10数カ所の店舗、及びケータリングを手がけるK社長は、ご依頼様(ホテル、葬祭関係・団体)・エンドユーザー様双方に食を通じた「最高の喜びを提供することを追求」を成してきた。「そのためには「社員の声を聴く」今、社員がミーテイングしていますよ。」と紹介する。その自信は「安易な値引きはしない」と力強く語る。値段以上の価値を提供しているとの信念がそこに観える。

  研修機会での学びを基に、改めて自身の経営手腕の診断機会に繋げていることは楽しい。それは、実践事実を基にしたOK、不足の素直な自己診断だ。大方のメンバーは「うちも伸びています」と語る。伸びの程度の差はあれども、明るく活躍しているオーラだ。小企業だからこそのトップの率先垂範による現場力の強さがそこにある。

 勿論、メンバーの相互支援も活発だ。メンバー同士のビジネスジョイントや、紹介による新たな顧客確保や、新規事業の取り組みなどがその例だ。まさにベストを追求するトップの啓発の場が共存共栄の強い企業づくりに生きている。

そこには
 
   トップの考え方が末端まで徹底している(発信→納得→共有)
 
   新たな戦略展開に、変わっていく具体的実践の活力が漲っている(新たな言動)
 
   ボトムアップの機会があり、下からの提案が生かされている(社員満足)

 
ということだ。この三点がABC実践による鼓舞する現場力の強さだ。


◆当たり前の実践が企業文化となっている

ABCとはA=当たり前の事・B=馬鹿にしないで・C=ちゃんとやる ということは既知の事。
その一つが紹介にあった挨拶文化だ。そこには単なるマナーを越えての行動力の源泉だ。つまり「挨」=心を開く「拶」は近づくとの意見合いが積極的に人・事に当たる言動の実践を成している。

実践法は、
あ=明るく・い=いつでも、どこでも、誰にでも・さ=先に先手必勝(だからかくれんぼ説、見つけた人が声かける)・ つ=ついでに一言、帽子と靴の一言の添えである。帽子は名前をつけ、靴はごくろうさま、ありがとうというプレゼントの一言だ。

全社員が笑顔と画いた大きめの丸形バッジを胸につけ笑顔の挨拶実践しているのがD社。また、工場に、機械に「おはようございます。今日も一日よろしくお願いいたします」と出勤時に挨拶する小企業もある。マイカーに乗るとき「どうぞよろしくお願いします」と声がけしている、だから事故から免れた。毎朝、奥様に「○○さん、おはようございます」と名前を呼んで挨拶し、ハグするとは小生の学び仲間のY氏,故K氏だ。読者諸氏は如何であろうか。「お願いいたします」「はい!」「ありがとうございます」「おかげさまで・・」との積極的な挨拶言葉が交わされる企業は、対人関係で「和やか風土」ができている。当たり前の事の現場力の実践はここにもある。

そして掃除文化の実践がある。

清掃の実践例では、M運輸では運行トラックを綺麗に清掃する。お客様の大切なお預かり品(製品・商品)を風呂敷でお包みすることと同様ですとM社長。見えないトイレ掃除は感謝を込めた社員の行動姿勢の現れだ。自らトイレ掃除を手がけ、今では社員が素手で洗う掃除文化に。綺麗、気持ちの良いとの評判は言わずもがな。ちなみに新規取引の最終判断は、トイレをお借りしその状態を企業の本質を診るという印刷関係企業のM社長。
この時期、鹿のレンタル業が繁盛である。それは草を食べて貰うこと。清掃の一策だ。掃除文化は多くの情報でわかっていること。しかしわかっているが・・の現実か。 小企業の建物、スペースは決して贅沢条件ではない。だからこそ活躍する社員の謝念が生きた清掃実践が「さすがですね」の評価を高める第一線の現場力として輝く。

◆愚直な実践継続力

イチロー選手が安打数4、257本(日米通算)達成の記事だ。決して派手なホームランだけではないがコツコツ積み上げ成し遂げた快挙だ。インタビューに「子供の頃から人に笑われることを常に達成してきているとの自負がある。」との一言に興味を持った。多分に「こうなる」と語ると「そんなことできるわけない」との嘲笑いへの反抗心が錬磨を重ねて来たとの振り返りだ。「プロになる」「大リーグに行く」はその一端との紹介もあった。有言実行の信念の実現力は凄い。ふっと「ほらは吹くが嘘はつかない」と自己紹介した故洞下(ほらげ)氏が目に浮かぶ。「想いは口にする、そして貪(貪欲に求め)・根(気)・智()で成し遂げる」と打つ手を重ねて、建材器材のトップメーカ-S社に発展させた人である。小生が敬する一人だ。イチロー選手の「事を成す」と共通感である。風土までの現場力は、想いを本気に取り組む継続実践の実りといえる。

◆一隅を照らす現場力を成す引者の点火力

そこには当たり前の事でも直ぐやる(実践の勇気)、必ずやる(言い訳なしの自律)、できるまでする(向上の継続・鍛錬)、やり続ける(習慣)の為し得る上に立つ人の人物的影響力である。その人間力が専門分野での一隅を照らす存在感ある企業の光明の点火力といえる。
「忙しいので。」良く耳にするが言い訳による当たり前の事の実践無精はお客様の信賴・安心をなくし、やがて淘汰される企業の道だ。「忙しさとは、顧客様の評価を得て、さらにお役に立てる喜びの機会である。」社員皆で創り上げてきた発展力といえる。
大・中・小組織規模はどうであれ、実際の組織活動は第一線現場の輝く集団パワーだ。それは牽引者(組織の立ち位置による職名は様々)の牽引力如何による。

ラッキーセブンとして括ってみよう。

人を引きつける気力溢れる挨拶人間。関わる人に元気を与えるオーラがある。
② できない、ならば学ぶ事により視点は広がる学習人間。
③ グローバル思考を磨く情報活用人間。
  
情報報アンテナをしっかり持ち、学ぶ場・人との談義をいかす。
④ 「良し」との決断は必ずものにする、率先垂範の示範力としつこい継続実践者。
⑤ 愛情ある相互支援のコーチャー。
   提供する仕事を通して「お客様に喜んでいただく」理念の愚直な追求者
   社員(部下)を信じる異見の取り上げと、生かした戦術への活用者

となる。

民間、官公庁、諸団体問わず第一線の現場力の強さを指導支援する小生にとって、本稿を自職場の診断に役立てて頂ければ幸いである。一隅を照らす組織の存在はそこにある。そして「学ぶ力」「学び合う力」を高めて行く実践を楽しんでいただく事をお薦めする。

***研修・講演対応いたします。気軽にご連絡下さい。***

髭講師最近の主な出講

○行政 中堅技能者研修
  現業で活躍する昇級職員。住民サービスの向上、職場の活性化、今後の活躍への方向性を柱に対話型講義・演習、ワークショップなどを組み入れ。受講者の実践体験を生かしたやりとりの盛り上がりが良く、充実した学びの時となった。長年担当する評判コース。

 
○経済団体 部下育成力向上セミナー(3会場)
  新任者(管理監督リーダークラス)として、育成力の基本実践方法を演習等織り込み進める。異業種・異職種であるが、共通項は多い。異があるから被指導者の特性がわかると好評だった。是非、多所、多企業での実施を期待する。

○中企業メーカー若手リーダー研修(2回)
  リーダーの立場(主任・チーフ)社員。期待役割、リーダーシップ、コミュニケーションの基本認識、上司補佐、どう協力を得るかの実践スキルを講義、演習を駆使して参画型研修とする。選ばれた自覚と、応えようとの勢いを内在した対象者に「どうする」の体得は好評であった。中小でも思い切った研修時間の創出は見事。

○経営者の自主セミナー
  テーマ「評判力を高めるトップの楽しみ方」学ぶ意図はさすが。自身の活躍の是々非々を素直に診断の機会。次ぎに向けた相互啓発の場としても生きる。

    小生の類した場への支援は多数。                         等 々

 *****お薦め研修(企業・行政、団体)*****

●想いが浮かびましたらご一報下さい。条件に対応した企画を提案します

   指導力向上研修
  実績形成と育成力・人材から人材へ育成鶴指導計画・具体的指導スキル・日常できる指導実践法・タイプ別部下の特性と指導ヒントなど{上に立つ人、新人指導者等}

   若手・中堅社員の活力アップセミナー
  働く喜び・挨拶力の魅力・いなくて困る社員の条件。実績を高める仕事の進め方、対人関係をつくり深めるコツ、ビジネス話法の高め方、能力向上の取り組み方、協力関係をつくるリーダ-シップ{入社()3年から10年の社員、職員}

   コミュニケーションスキル向上セミナー
   集団力を生かした活躍はコミュニケーション力が決め手、報連相の生かした方・意欲を高める指示の仕方・伝わる話し方・寄ってくる聴き方・説明力、説得力の高めるコツ、大勢の前でも堂々と話す楽しみ方等{全員対象} 

   熟練パワーの活用セミナー
 熟練パワーの凄さ・活用の施策・熟練者のモチベーション・生涯現役の心豊かな人生づくり・技能継承の指導力等  {50代、定年間近、定年後のシニア層、担当部署社員・・。}

                                        以上です。
  梅雨時だからこそ明朗心で活躍しましょう。

(2016.7月1日.髭講師 澤田良雄筆)
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