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◆トレンド的視点で今年を捉えてみる

 お役立て情報として国内、県内、市内「今年の重大ニュ-ス」、流行語大賞、一文字、創作4文字など編集して、モーニングセミナー(毎週火曜日、6:00~7:00)の学ぶ仲間に提供した。トップ幹部として年末、年頭なにかと挨拶場面が多いとお役に立てるとの意図である。例年通りなのであるが、作成の過程で面白いのは、今年の・・・ともに過去3年、5年、10年と確認できることだ。例えば一文字でも今年は「安」昨年は「税」一昨年は「輪」であり、何故この文字が選ばれたかの解説に目を通せばその年の特徴が再認識できる。いわば年を追って変わりゆく現実が読める。

 師走、今年を振り返る時にこのトレンド的視点で捉えてみる事は極めて大切なことである。過去(歴史)を知り、現在を素直に捉え是々非々で評し、予測による新たな想いを創る、これが新たな年へのバトンタッチである。決して、過去、今年をリッセットはできない。なぜなら、何事も点対応でなく線対応で成すべきであり、その線が可能な限り、上昇型スパイラル状態に描かれる事を目指す事だと肝に銘じているからだ。そこには、老舗から学ぶ歴史と改革の論理が、それぞれの立ち位置(立場、役割)に応じても生きていることである。小生の指導支援の実践もこの考えを原則としている。一端を記してみよう。

◆継続するからこその学びの喜びを提供

 30年指導継続してきた「話力向上教室」(月1回開催)がある。先日望年の学びと称して1年間の研修のまとめをした。各自に対する成長コメントが軸である。それは各自の年頭の抱負を基に、毎月どうスピーチ力が向上してきたかを確認する。そのためには、各回のスピーチ内容、話しぶりの是々非々のコメントの事実情報を生かすことである。受講者との関係は10年~30年の重なりもあり、月単位でなく当初からの年重ねでの成長力も加えることもあり結構時間をかける。「よく覚えてくれてますね。良く観てますね。そこまで汲み取っていただいてるんですね。昨年と重ねてみます・・」と謝意を頂く。
  継続は力なりというが、「継続するからこその学ぶ喜び」をどう提供するか。この思い入れが功を生むのであろう。

◆重ねる研修の楽しさ創る

  今年も4回シリーズ研修として4コースを施した。経済団体主催であり、各社からの受講者である。規模、業種、職種が異なり、隔月実施である。従って、各コース毎にゴール条件を共有化して、回を重ねる毎に半歩下がって二歩半進む方式で進める。各回は点対応でなく右肩上がりの線で累積していく。その間、業種の環境変化、年間の経過における業務推進過程(目標管理)に対応させての話題を汲み込んでいく。この類の研修は異業種交流の面白さを込めることである。「他業界の方は、すべて当社の顧客になり得る人 」この意義づけで、ワークショップ形式の実施は盛り上がる。勿論小生からの受講企業に関する話題を盛り込み、受講者間に何らかの興味が湧いている事もある。いずれにしても忙しい中での受講継続である。だからこそ半歩進んで二歩半進む、受講者間に馴染みあう楽しみを創ることが肝心である。

  また、重ねる研修機会は 同企業、同受講者に対するフオローアップ研修もある。目標設定の半年後、どう実践してきたか、更にランクアップした業務への取り組み法についての累積研修である。半年前の各自の特性、約束事の実践による変わりようを捉えての指導も楽しい。

 それに、同企業から、7年ぶり、10年ぶりのお声掛かりもある。そのときの企業状況、受講者の特性 、研修内容などを確認する事が楽しい。研修時にその話題を提供すると、「そうでしたね、そうだったんですか」と人、企業状況の関しての反応が返る。だからこそ、現環境をOK、厳しさを身近に捉え「新」「初」「独自」 をどう創造するかの変える楽しみ学びとなる。

◆木は年輪を刻む そこには温故創新がある

 こうみてみると、年末にすべき「断捨離」でも古いもの思い切って処分すべき事と理解してはいるものの、古物だからこその学びがあるとも思いもある。それは重ねてきたその中に、次ぎに向けた「重ねる事の新たな成すべき事」が浮き彫りになってくるからだ。温故知新=故きを温ねて新しさを知るとの意見合いだが、敢えて温故創新=故きを生かして新たな事を創ると造語している小生である。

 相田みつをの言葉に「花を支える枝 枝を支える幹、幹を支える根 根はみえねんだなあ」というのがある。
 根が重ねてきた底力であり、歴史であろう。そこに、さらなる肥料として学ぶ事の施しによる改革力を育て上げることになる。その栄養分が逞しい幹の年輪となり、枝、花、実としての実績の産み出しになる。


 新たな年に向け、根ざしたパワーを確認し、新たな想いを期したいものである。

◆「語り継ぐ」提起して結ぶ

 師走。年賀状を書く。書くとは自筆で一筆記し心を届けることである。そのヒントは今年届いた年賀状であり、近年交わした会話の思い起こしである。千通越してもお一人お一人の様子を描いて語りかけの心情で書くことは楽しい。人生のパートナーとしての交流の線対応と心している。各位はいかがであろうか。

  やがて除夜の鐘を聴きつつ近隣神社に初詣、河川土手で初日を拝む。そして皇居参賀 と50余年続く正月行事だ。成す事は同様でも、道すがらその場での想いは違う。昔は、去年はこうだった。今年は云々と家族、知人と話す事も楽しい。

 今年から来たる年へ、駅伝のタスキのようにそこまでの道のりをきちんと繋ぎ、次なる想いに重ねてきた底力を生かして着実に到達したいものである。勿論まさかの想定外の条件があってもである。

 そのためには「語り継ぐ」この実践を無精しないことである。それでなければ「根」の強さは組織力として生きない。60周年、70周年を祝した顧客企業もあった。多分に企業理念に根ざした歴史と改革の賜と理解している。語り継ぐからこそ、一丸となってとの言葉が本物となるのである。

 戦後70年の今年、関する書物、映画、情報も多くあった。どれだけこの歴史的事実を共有できただろうか。ふと気にかけ、師走の結びとする。

本年もともに学び合えましたことに感謝です。企業は人なり。来る年もお役に立てます事楽しみにしております。どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。

(平成27年師走  澤 田 良 雄筆)

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