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◆A氏の実践を聴いて

 
印刷会社経営A社長の日々の実践を聴いた。紹介してみよう。起床4時30分、仏壇で先祖にご挨拶し、40分ウオーキング、出勤時には近隣に住むご両親宅を訪問、挨拶と話を伺う。出社し、1人朝礼(社内では各部署で実施しているがその流れを自身で本気で行う。「これから朝礼を始めます」と司会役からスタートし、挨拶演習、本日の心得、職場の教養(話題集)を1人輪読し、実践心得を高らかに宣言する・・)を実践するとのことだ。会社のトイレ掃除を自ら初め、継続しており、現在は、役員、社員が率先して行う文化となった。そして、妻にはハグして「愛しているよ・ありがとう」と言うとのことだ。A社長年齢は60才である。そこまでもと一瞬のの驚きである。さらに、時間を作り隣県にある両親の実家の墓参りは欠かさないとのことだ。
 
そして、業務管理では「任せる」事を前提に、本人の苦手な部分をまずはカバーし、託す。そこから生き生きとした職場活動の推進を図っているとのことだ。A氏は父から受け継いだ2代目、社長となって13年。上記実践を以前からやってきたわけではない。就任当初は親時代の方々との葛藤は勿論、信頼幹部の裏切りもあり、業界の急激な厳しさに眠れぬ日々もあった。だから、関わる人への攻撃的言動により軋轢を生んだこともあったという。

◆窮地を脱する志を決断する

 転換は何、素直な学ぶ心を生かす覚悟から、厳しい業界で新たな活路を創造する、それは「10社の社長作る」 との志を立てたことである。現在グループ5社、社員数120名と着実に夢(志)の段階的実現を重ねている。社内も綺麗、元気でお客様からの評判は良く、お褒めの言葉を続々といただく現況となった、とのことだ。A社長の胸には大きな”笑顔”の文字バッチが微笑んでいる。まさに明朗感がほとばしる。志の実現に向けての徹した実践継続力に改めて学ばされた。
 TV大河ドラマ「花燃ゆ」でも訴求している一つに「志は何か」「何のためになすのか」を胆に据えているかがある。読者諸氏はいかがであろうか。


◆いざ実践を鈍らす心

 さて、 4月、新年度、新入社員、異動に伴う新天地、新任、との言葉が目立つ。大方心新たに、心機一転 頑張りますとの心意気を示す言葉である。是非、「心が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる(信用・信頼)、習慣が変われば人格が変わる(人物的影響力)、人格が変われば人生が変わる(協力温度)」と良く説く言葉であるが、大事なことは志の成就(実現)にはどう行動を変えるかである。志は具体化された手段を企て、着実に累積してい く事により成就する。まさにできていないことをできたしていく事である。
ところが、解っていてもいざ変えた行動をするときの戦いは自分である。それはやったらこうなるだろうとのいらぬ先読みの心配性がはだかる事だ。そこには経験則に基づく悲観論であり、良く出される「でも」「だってこんな事があったんだからやっても・・」との一歩踏み出す決断を鈍らす言葉である。失敗は成功の元と言い、挑戦、積極果敢、思い切って、失敗を恐れずと口にしている割にはである。あのときにやっておけば良かったとの悔いは、この一歩踏み出す勇断の弱さが要因である。

◆明朗な心が打つ手を生む


 それには明朗な心を持つ事とは既知のこと。だからこそ、明朗心で新たな言動を効果的に実践継続する事を、新たな覚悟として固めて欲しい。今一度確認してみよう。それは自身の物事を明・暗の捉える傾向である。良く出される「コップに残った半分の飲み物を見て、どう思うかの例話。「もう半分しかない」「まだ半分ある」あなたは「どう」の問いかけだ。もうない×・まだあるは○とし、物事を明るく、楽しく捉える心の持ちようでありる。だから、「もう・・」は常にネガテイブ思考であるとの教えである。
 朗らか、感謝、美点を見る、気軽、信頼、元気な「ハイ」、にこにこ、楽しい、やればできる、やるのは今でしょ。こんな言葉を無理でも発して、やがてポジティブな自身に変えてみると良い。すると必ず、実現に向けた打つ手は湧いてくる。自分の限界があるなら、他の人の力を借りたら良い。「できない理由を考えるより、どうしたらできるかを考える」この方が浮き浮き感が湧く。上に立つ人のワクワク感は関わる人を明るく安心させる。

A氏曰く、最悪の事を考え対処し、あとは心配しない。然為すれば最悪の心配は起きないという。上に立つ人の度量であろう。

◆想像と現実にはギャップがある

 もうすぐ志を持って新人が来る。厳しい環境から多少の緩和された就活での入社である。日本生産性本部発表の今年のタイプは「消せるボールペン」見かけはありきたりのボールペンだが機能は書き直しができる(変化に対応出来る柔軟性)。ただ注意も必要、厳しさへの耐性が低いから熱血指導や酷使は色(個性)が消えてしまったり、インクが切れる(離職)事もあるという。一方迎える側の期待は、強い意志、変化を楽しめる創造力、自ら行動をする、協働関係・・・である。勿論具体的条件は様々である。
 さて、新人の志、特性は各自違う。従って、志として描く想像と配属先の具体的現実にはギャップがあるのは当然である。そのギャップを埋めていくには、自己改革が伴う。それには単なるIT情報による浅学論だけに走ることなく、足下をきちんと固める辛抱の経験など無くして実現はない。守、破、離(志の実像)とはこのことであり、育成の実践は、変わリ続けるための指導支援である。従って、企業人の有り様を基にしての個別対応の施しが基本。そのためには、個々の志の実現に向けての道筋を示し、それを是々非々の評価基準の共有の物差しとして褒め、叱りを自信持って行うことである。

 新任、新天地だから、新たな志を掲げる。その実現に向けて、新たな立ち位置で現在までの過程と現状を是々非々できちんと見極め、志に向けての改革を推進する事である。そこに新たに関わる人からの信望を得て、本物の職責にふさわしい実績形成が為されるであろう。  そこには明朗感での知恵と「やればできる」の実践である。   

 ■ 最近の主な出講研修例です。               

①エバースマイル研修

 大手製鐵所55才対象の先方研修センターコラボでの実施。熟練パワーを生かした貢献力、技能継承の指導法、先に向けても生きる話力、人物印象、決めてづくりを事前レポート提出での活用、諸処の演習、グループワークを組み込み進めた。受講者の良き受講参画態度も生きた充実した研修となった。7年継続してきた研修は、全所で実施される発展的研修実績となった。

②経営幹部クラスの研修

 地域の中小企業向け経幹部クラス対象。経営とは、企業診断法、幹部の役割、活躍の肝心な心得、知的資産活用推進法などの内容。講義と、グループワークを組み合わせて進め。NPO法人でのセミナー開催であり、異業種交流会的時間も盛り込んだ。更なる具体的内容での実施の要望も出た好評なセミナーとなった。

③監督者クラスの研修

 中堅電子部品メーカーS社。監督者・リーダークラス1日研修。部下力を生かす活躍法をテーマ②、率先垂範の行動力、一言のプレゼント実践、強い物作りの集団条件とリーダーシップ、意欲喚起のモチベーション、楽しく育てる指導実践法などの内容。現状の活躍状況の診断→課題→その対処法など適宜グループデスカッションを盛り込み、1日ストーリー 化し、今後の実践へと導いた。半年後のフオローアップ研修でその実践成果を確認する。ワークショップ的演習の組み合わせは参画研修であり盛り上がりを見せた。

 ④高齢者対象研修

  受講者年齢平均73才、100人のクラス。まさに勉学を楽しむシルバー大学院と称した集団。テーマは人と話し方(出会いを生かすコミュニケーション)とし、じっくり聴かせる講義と、伝達ゲーム、筋道準備によるスピーチ演習などを盛り込み、ゆっくりズムで進めた。さすが学ぶ事を楽しみとするだけあって、乗りの良い研修となった。若さをいただける感じが何故かふしぎであった。

⑤中堅職員クラス研修

 中核市入職7~8年職員対象。2日間。行政経営と住民満足、活躍期待と活躍マインド、主担当の立場での協働関係づくり、目標管理的仕事の遂行法、コミュニケーションスキルアップ法、協力関係を構築する対人関係・折衝法、後輩指導の実践スキルなどを内容とし、個人診断、グループワークを最適に組み合わせ参画型研修とした。じっくりと現状の確認、課題の抽出、対策と個別目標設定まで諸技法を駆使した参画型研修とした。出だしの態度と終了時の態度の相違が嬉しかった。勿論熱力の彷彿感である。
                                                                          等々

 ****お薦め研修企画***

  新任上司力発揮の基本とその実践法

選ばれた緊張感と活躍に向けた意欲は高い。しかしながらどう活躍していくのか断片的理解はあるもの、体系的構築はまだである。そこで選ばれた上司としての期待に応えた本物度を高める意識、考え方、能力 の基本と実践法を掴む研修である。 是非、社内研修とからませ実施をお薦めする。

■予定内容
  ①選ばれたこの凄さと期待に応える変身はどうする
  ②企業貢献できる立場と期待条件
  ③事業家マインドを持った戦術思考
  ④上司力を生かした実務遂行のキーワード
  ⑤組織力を生かすリーダーシップ

  ⑥実績形成をするマネジメントの基本
  ⑦活力集団を育て、生かす働きかけの実践法
  ⑧嫌われる上司、好かれる上司の対人関係の傾向と自己診断
  ⑨寄ってくるコミュニケーションの実践法

  ⑩どうしても高めなければならない指導力
  ⑪考え方・能力・人間力を高める自己磨きの実践法
  ⑫社外でも通用する活躍に向けた方向性づくり

実施条件(目的、時間、人数など)に対応してオリジナル企画を提案いたします。ご一報ください。

(平成27年3月28日  澤田 良雄記)            

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