「家庭教育の大切さ」~日常のコミュニケーションを生かすとのテーマで講演した。対象は幼稚園・保育所園児保護者と小学校生徒の保護者である。改めて家庭教育について考えてみる良い機会でもあった。読者諸氏の家庭教育はいかがであろうか。よく「家庭で躾がなってない」、「親は何を教えていたんだ」と部下に思うこともあろう。また、「うちの子どもは・・」とか「我が夫婦は家庭内別居状態かな-」と言うことはないだろうか。
確認してみよう。家庭教育は人間性豊かな社会人としての基礎をを育てる目的があり、親の生き方、家庭の絆、家庭と社会の違い、潤いや開放感等を子供に興味と関心を持って施す私的教育である。その実際は子供の心の拠り所であり、親子の愛情による絆で結ばれた家族のふれあいを通じて、子供が基本的な生活習慣及び能力・人に対する信頼感・豊かな情操・思いや善悪の判断・自立心や自制心を育むことである。その為には、基となる社会的マナー(道徳、倫理観)を身につけ、心身の健康、体力を養うなどの重要な役割を担っている。ということである。読者諸氏はいかが実践を重ねた自信をお持ちであろうか。
現実には「わかっている、でも昔と違うから難しい」との声もよく聴く。そのキーワードは、都市化(自然体験機会の減少)、少子化(子供同士で遊ぶ機会の減少)、豊かさ(TV、PC、ゲーム、携帯等の優先)、核家族化(祖父母との関わり、生活体験減少)、情報化(有害情報の氾濫)、価値観の多様化、共稼ぎ家庭の増加、知育教育が主とした時間増大などがある。 勿論、親自身の家庭教育の自信喪失、逆に過保護、過管理・過干渉(2過は親の描く理想路線を完結(描く就職)するための言動)もあるようだ。さらには、自身の幼児期、就学時期に施された親からの育成体験が影響している事も事実である。このことは、準備に向けて行政、家庭教育推進委員会、校長、PTA会長、園長、保育士、地域自治会さんらの取材しての現実認識である。
小生も三人の親、妻と共にどう施し、そのときの反応、それからの言動の変化、その蓄積における現在の子供の状態を診て、反省も多い。しかし、元気で、好きな道で活躍し、人との交流も多く、親、子の虐待もない。勿論、法の裁きもない現在がある。 さらには、立場逆転し、子供から教えられ、叱られる現実診ると我が家に合った成育への施しであったのだろう。
講演会場では、時代変化を生かして易(変える、流行)、不易(変えてはいけないこと)を踏まえた具体的実践を提起し共感を得た。時折,企業教育例(特に新人育成時の新人の課題や、以後の一人前に育て上げる実践法)を交えた事は言うまでもない。
新人も2ヶ月経った。新たな社員の父親として、兄弟としてどう接し、職場教育をしているであろうか。新人の人材(材=現在までの秘めてる潜在能力・人格であり、家庭での影響、就学時代(学業、クラブ・ゼミ活動、バイト・地域・団体活動・・)の経験値、そして入社後の教育)を、どう顕在化させ、どう、修正と正しい生かし方を導くかが肝心である。新人の未熟不足部分を「親は・・・」と言いたいことを超えて、当社に即した企業倫理、規則、マナー言動の基本型をを徹底指導し、真の企業人としてのベースを育成し、今後の専門能力の育成に取り組んでいくことである。
時代が違う、忙しい、俺の言う通りにしていればよいの頭叩きや、先行言葉(本人が考えていることを先に指示)を控え、指導価値を認めた指導支援の施しで、自立心をも高めたい時でもある。
子育てへの支援機会を通して、新人の職場教育を被せて考察してみた。「我が子を教育できずして部下を教育できるか」「部下教育より我が子の教育の方が難しい」とはよく交わす言葉であろう。いずれにしても家庭の安心は、現職活躍の最大のエネルギー源であることは周知の通りである。
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